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高分子材料の誘電・絶縁特性の基礎、
絶縁劣化・破壊メカニズムとその対策

基本的な物理現象、絶縁破壊の発生過程とメカニズム、
部分放電・トリー等の影響と評価方法、フィラーによる抑制など

受講可能な形式:【Live配信(アーカイブ配信付)】のみ

絶縁破壊に関する基本的な物理現象から、高分子材料の誘電・絶縁特性、高分子絶縁材料における絶縁破壊の発生過程とメカニズム、高電圧特有の部分放電やトリーといった現象とその影響・評価方法、フィラーの効果、フィラーによる劣化抑制までを詳しく解説します。
日時 2025年8月29日(金)  10:30~16:30
受講料(税込)
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配布資料PDFテキスト(印刷可・編集不可)
※開催2日前を目安に、弊社HPのマイページよりダウンロード可となります。
オンライン配信ZoomによるLive配信 ►受講方法・接続確認申込み前に必ずご確認ください
■アーカイブ配信について
 視聴期間:終了翌営業日から7日間[9/1~9/7]を予定
 ※動画は未編集のものになります。
 ※視聴ページは、終了翌営業日の午前中にはマイページにリンクを設定する予定です。
備考※講義中の録音・撮影はご遠慮ください。
※開催日の概ね1週間前を目安に、最少催行人数に達していない場合、セミナーを中止することがございます。
得られる知識高分子材料に高い電圧を加える際に生じる現象の理解と絶縁材料として用いる際の留意点など。
対象・電気絶縁用途を想定した高分子複合体の開発を行っている素材メーカーの技術者
・数100V以上の電気絶縁を扱ったことのない電気機器関連メーカーで、より高い電圧での絶縁の開発を行っている技術者
など。

セミナー講師

三重大学 名誉教授 工学博士 飯田 和生 氏
専門:電気絶縁材料

セミナー趣旨

 絶縁材料に加わる電圧が高くなると低い電圧では起きない部分放電など高電圧特有の現象が起き、絶縁特性が劣化、ついには破壊に至ることがあります。講座では絶縁材料として広く用いられています高分子材料の誘電・絶縁特性の基礎について説明するとともに、高分子絶縁材料の絶縁破壊がどの様な過程を経て生じるかについて説明しつつ、絶縁破壊のメカニズムについて説明するとともに、電力、高電圧機器、EV/HEVなどで用いられている高分子について概説します。
 基礎的な物理現象から話を始めて、高電圧印加の際にほとんどの寿命を決める要素である部分放電、トリーがどの様な影響を及ぼすか、それらの評価方法などを理解するとともに、絶縁特性の劣化を経て破壊にいたる場合にどの様な要因が影響を及ぼすか、複合体において劣化に伴う破壊に及ぼすフィラーの効果について説明しつつ、それらにフィラーがどの様に絶縁破壊にいたる過程に影響を及ぼすかを理解できる様説明します。

セミナー講演内容

1.基本的な物理現象についての理解の大切さ
 1.1 気体の絶縁破壊理論は固体を考える時にも大切
 1.2 液体・固体中への電荷の供給
 1.3 絶縁での弱点
 
2.高分子材料の誘電特性
 2.1 誘電率及び誘電損率の周波数特性
 2.2 電子分極と原子分極
 2.3 配向分極
 2.4 緩和時間の分布
 2.5 高分子の分子構造と誘電特性
 2.6 複合体の誘電特性
 
3.高分子絶縁材料の電気伝導特性
 3.1 イオン伝導
 3.2 電子性伝導
 
4.高分子絶縁材料の短時間破壊のメカニズム
 4.1 高分子の絶縁破壊
 4.2 電子的破壊
 4.3 熱破壊
 4.4 機械的破壊
 
5.高い電圧を用いるところでの高分子材料
 5.1 電力ケーブル
 5.2 電力機器
 5.3 EV/HEV
  5.3.1 EV/HEVでの電圧波形
  5.3.2 耐インバーターサージ性エナメル線
  5.3.3 高PDIV化のための低誘電率エナメル電線
 
6.高分子絶縁材料の長時間破壊とフィラーの効果
 6.1 高分子材料の劣化現象
 6.2 部分放電とトリー
 6.3 部分放電特性の評価
 6.4 V-t特性
 6.5 フィラーの効果
 6.6 フィラー/高分子界面の影響
 6.7 フィラーによるトリー劣化抑制
  6.7.1 分解吸熱フィラー
  6.7.2 高熱伝導性フィラー
 
7.まとめ

 □質疑応答□