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金属ナノ粒子・微粒子の合成法、構造解析、
焼結法、分散安定化、電子材料や接合材料としての応用

~ナノ粒子を実用材料へと“つなぐ”ための技術を徹底解説~

受講可能な形式:【Live配信】のみ

化学合成法とその使い分け、合成の再現性確保とトラブル対策、サイズ・形状制御、構造解析、スラリー化・乾燥・粉体化の実用プロセス、分散液・ペーストの調製と分散安定化・分散性評価、短時間・低温焼結のメカニズム、耐酸化性付与、焼結後の構造評価と接合材料としての応用、導電インク・熱伝導性ペースト・放熱シート等への応用、最新の粒子合成と焼結プロセスの研究成果など。
金属ナノ粒子・微粒子の基礎から実用的な応用技術までを徹底解説します。
日時 2025年11月28日(金)  10:30~16:30
受講料(税込)
各種割引特典
55,000円 ( E-Mail案内登録価格 52,250円 ) S&T会員登録とE-Mail案内登録特典について
定価:本体50,000円+税5,000円
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配布資料製本テキスト(開催日の4、5日前に発送予定)
※開催まで4営業日~前日にお申込みの場合、
 セミナー資料の到着が開講日に間に合わない可能性がありますこと、ご了承下さい。
 Zoom上ではスライド資料は表示されますので、セミナー視聴には差し支えございません。
オンライン配信ZoomによるLive配信 ►受講方法・接続確認(申込み前に必ずご確認ください)
備考※講義中の録音・撮影はご遠慮ください。
※開催日の概ね1週間前を目安に、最少催行人数に達していない場合、セミナーを中止することがございます。
得られる知識・金属ナノ粒子の化学合成法
・金属ナノ粒子のサイズ制御法、形状制御法
・湿式還元法によるナノ粒子合成の再現性確保と失敗例
・保護剤分子の設計
・ナノ粒子の微細構造解析法
・分散安定化の基礎・安定化評価法
・インク化・ペースト化の機器、添加剤選択の指針
・粒子のスラリー化・乾燥・粉体化までの実用プロセス
・ナノ粒子の焼結指針の獲得法
・焼結とその物理化学的メカニズム
・接合材料・電子デバイスへのナノ粒子応用戦略
対象本講演は、金属ナノ粒子や微粒子の合成・分散・焼結・応用に関心を持つ企業・研究機関・大学の技術者・研究者の方を主な対象としています。特に、ペースト、機能性インク、粉末プロセスなどに関わる分野で、材料開発やプロセス設計を行っている方にとって有益な内容です。
化学的な合成法に関する基本的な理解があると望ましいですが、専門外の方でも理解できるよう基礎から応用まで丁寧に解説しますので、ナノ材料分野に新たに取り組みたい方や他分野からの参入を検討されている方にもご参加いただけます。また、製品開発や量産展開に向けてナノ粒子の再現性・分散安定化・焼結挙動の課題に直面している現場技術者の方にも、実務的なヒントを得ていただける内容となっています。

セミナー講師

北海道大学大学院 工学研究院 材料科学部門 マテリアル設計分野 工学博士 教授 米澤 徹 氏
専門:金属ナノ粒子の合成と応用、電子材料
ホームページ: https://nanoparticle.hokkaido.university
講師詳細は【こちら

セミナー趣旨

 本講演では、金属ナノ粒子・微粒子に関する設計から応用までを、化学的合成法を中心に俯瞰し、現場で役立つ実践的な知識として提供します。粒径や形状の制御、表面劣化・酸化防止および保護膜の設計、分散安定化処理、さらに低温焼結による接合材料の開発といった幅広いトピックを取り上げ、特に湿式還元法による銅粒子の合成手法と再現性確保の工夫、銅ナノ粒子の短時間・低温焼結メカニズムとそれを応用した接合技術、スラリー乾燥から焼結に至るプロセスでの留意点、ナノ粒子の分散安定化技術およびその評価法、そしてエレクトロニクス材料や接合材としての実用的な応用例について詳しく解説します。あわせて、当研究室における最新の粒子合成および焼結プロセスの研究成果を交え、ナノ粒子を実用材料へと“つなぐ”ための技術を体系的に整理し、参加者の皆様の実務に資する知見を提供します。

セミナー講演内容

1.金属ナノ粒子・微粒子とは
 1.1 ナノ粒子の定義と特性
 1.2 ナノ粒子のサイズ効果とその機能
 1.3 様々な金属種(Ag, Cu, Ni, Pd, Ptなど)と応用分野
 
2.ナノ粒子の化学的合成法とその選択指針
 2.1 溶液還元法、熱分解法、ボトムアップ法の特徴と使い分け
 2.2 Cuナノ粒子の湿式還元合成プロセス
 2.3 前駆体、還元剤、pH、温度、濃度などの反応パラメータの影響
 2.4 合成の再現性確保とトラブル対応(沈殿・凝集など)
 
3.粒子の回収、洗浄、乾燥と粉末化プロセス
 3.1 コロイド系からの粒子回収(遠心分離・ろ過)と注意点
 3.2 洗浄による残留イオンの除去と界面安定性の制御
 3.3 乾燥プロセスでの粒子凝集抑制の工夫
 3.4 再分散に向けた回収の手法
 
4.分散液・ペーストの調製と評価
 4.1 ペーストに求められる性状と構成成分(分散媒、添加剤)
 4.2 表面修飾と分散安定化:カルボン酸・アミン・ポリマー系
 4.3 分散性評価手法(DLS、Zeta電位、沈降試験、粘度)
 4.4 スラリー状態と焼結性の相関(印刷性・フィルム形成性)
 4.5 ペーストを焼結する際の塗膜の処理
 4.6 ナノ粒子ペーストの分散性・分散安定化
 4.7 ナノ粒子ペーストの評価
 
5.焼結プロセスとメカニズム
 5.1 金属ナノ粒子の焼結メカニズム(ネック形成、拡散)
 5.2 低温焼結銅微粒子の極意
 5.3 銅ナノ粒子の酸化とその制御
 5.4 焼結開始温度と粒子径の関係、昇温条件の最適化
 5.5 焼結挙動の直接観察法
 
6.焼結後の構造評価と接合材料としての応用
 6.1 焼結後構造のSEM・XRDによる観察・解析
 6.2 シア強度測定による接合強度評価
 6.3 低温焼結接合の産業応用(パワーデバイス、モジュール実装)
 
7.金属ナノ粒子ペーストの産業応用と将来展望
 7.1 プリンテッドエレクトロニクスへの適用:導電インク、アンテナ、ヒーター
 7.2 熱伝導性ペースト、接合材、放熱シート等への展開
 7.3 銀代替材料としての銅ナノペーストの技術課題と解決方向
 7.4 スケーラブル製造への展望と社会実装課題
 
8.Q&A・個別課題への応用展開のヒント
 参加者からの技術的質問に対する解説
 使用装置・分析例の紹介(DLS, TEM, SEM, FT-IR ほか)