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超臨界二酸化炭素を用いた金属被覆技術の最新動向

「超臨界流体技術」と「めっき技術」の融合で何が可能になるのか。
半導体配線・ウェアラブルデバイスへの応用や今後の展望など。

受講可能な形式:【Live配信(アーカイブ配信付)】のみ

無欠陥で均一な金属被覆が形成可能、ポリマーに高い密着性を有する金属薄膜が析出可能とった利点を有し、
半導体配線・MEMS形成・ウェアラブルデバイスへの応用が期待される「超臨界ナノプレーティング法」。
その原理や特長から、無電解めっき法への応用、銅埋め込みやフィルム・繊維への金属析出といった
半導体配線・ウェアラブルデバイスへの応用、今後の展開など、基礎から応用・最新情報までを解説します。
日時 2025年12月12日(金)  13:00~16:30
受講料(税込)
各種割引特典
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定価:本体45,000円+税4,500円
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   ※1名様でオンライン配信セミナーを受講する場合、上記特別価格になります。
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配布資料PDFテキスト(印刷可・編集不可)
 ※開催2日前を目安に、弊社HPのマイページよりダウンロード可となります。
オンライン配信ZoomによるLive配信 ►受講方法・接続確認申込み前に必ずご確認ください
■アーカイブ配信について
 視聴期間:終了翌営業日から7日間[12/15~12/21中]を予定
 ※動画は未編集のものになります。
 ※視聴ページは、開催翌営業日の午前中には、マイページにリンクを設定します。
備考※講義中の録音・撮影はご遠慮ください。
※開催日の概ね1週間前を目安に、最少催行人数に達していない場合、セミナーを中止することがございます。
得られる知識・電解めっき法に現存する技術課題を理解し、超臨界二酸化炭素を用いることでどのようにその技術課題が解決できるかを理解できる。
・超臨界流体技術と電解めっき技術の融合技術に関して理解できる。
対象エレクトロニクス分野
予備知識: 企業での技術開発をしている方には特別な知識は必要ありません。

セミナー講師

東京科学大学 総合研究院 教授 博士(工学) 曽根 正人 氏
【専門】材料工学、金属工学、電気化学
【HP】 http://www.ames.pi.titech.ac.jp/
2024年10月 - 現在東京科学大学, 総合研究院 (教授)
2017年4月 - 現在東京工業大学, 科学技術創成研究院, 教授
2005年10月 - 2017年3月東京工業大学, 精密工学研究所, 准教授
2005年4月 - 2005年9月東京農工大学, 工学部, 特任准教授
2000年7月 - 2005年3月東京農工大学, 工学部, 助教
1996年4月 - 2000年6月日本石油株式会社, 中央技術研究所, 研究員

セミナー趣旨

 講演者は、超臨界二酸化炭素を電解めっき法に応用することを提案し、長年研究を続けている。詳細には、超臨界二酸化炭素は電解質溶液と混合しないが界面活性剤を添加することにより乳濁化が可能であることに着目し、超臨界二酸化炭素/電解質溶液のエマルション状態を電気化学反応の反応場に応用することを提案している。この乳濁化により液面が上昇して系全体が通電し、電気化学反応を行うことができる。電気めっき反応は極めて制御性の高い高効率な電気化学反応であり、超臨界流体という低粘性媒体で行うことができれば様々な利点が生まれることは明白である。この超臨界二酸化炭素を含むエマルションを反応場として用いた新規めっき反応を、超臨界ナノプレイティング(SNP)と命名した。SNP法によりピンホールが無い高品質めっき皮膜が得られ、その皮膜のレベリング効果が高いことが明らかになった。ピンホールは、めっき浴中の水の電気分解により陰極板表面に発生した水素ガスが原因であることが知られている。ピンホールが無い理由としては、SNP法では、電気化学反応場は超臨界二酸化炭素とめっき液のエマルションであることから、金属の析出反応と同時に発生する水素が超臨界二酸化炭素に相溶することが考えられる。この析出反応とほぼ同時に行われる基板上の水素気泡の洗浄により、ピンホール及びクラックの発生が抑えられたものと考えられている。電解めっき反応において、ピンホールを無くすことにより、無欠陥のめっきが得られることで様々な技術的展開が得られる。講演者は、このSNP法を用いて様々な金属の無欠陥の高速金属被膜析出技術、ボイドフリーの半導体銅配線技術を開発した。また、無電解めっき方法にこのSNP法を利用することで、ノジュール発生の抑制、高分子皮膜への均一金属被覆、更に最近には、糸一本への金属被覆を実現している。これらの技術は、半導体配線技術、MEMS形成技術、ウェアラブルデバイスへの応用が期待される。
 本講演では、このSNP法でどのようなことができるのかについて述べる。

セミナー講演内容

1.次世代エレクトロニクスへ必要とされる金属被覆技術の課題
 
1.1 半導体技術における課題
 1.2 医用デバイスセンサへの課題
 1.3 ウェアラブルデバイスにおける課題
 
2.超臨界流体技術のエレクトロニクスへの展開
 
2.1 超臨界流体を用いた金属析出技術
 2.2 超臨界ナノプレーティング法
  2.2.1 ニッケルめっき
  2.2.2 銅めっき
  2.2.3 金めっき
  2.2.4 錫めっき
  2.2.5 コバルトめっき
 2.3 超臨界ナノプレーティング法の無電解めっきへの応用
 
3.超臨界ナノプレーティング法の半導体配線への応用
 
3.1 銅埋め込み特性
 3.2 銅配線装置開発
 3.3 電気化学的特性解析
 
4.超臨界ナノプレーティング法のウェアラブルデバイスへ応用
 
4.1 高分子フィルムへの金属析出
  4.1.1 ポリイミドへの金属析出と強固な密着
  4.1.2 3Dプリンティング構造への金属被覆
 4.2 高分子織物への金属被覆
  4.2.1 絹への金属析出
  4.2.2 ナイロンへの金属析出
  4.2.3 PETへの金属析出
 4.3 繊維一本への金属析出とウィーバブルデバイス
  4.3.1 ポリエチレン糸への金属析出
  4.3.2 ナイロン糸への金属析出
  4.3.3 PET糸への金属析出
 
5.総括と今後の展開 

 □ 質疑応答 □