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ポリイミドフィルムの特性、
技術動向と加工、応用

~ポイミドフィルムの基本特性、用途別要求特性、次世代技術への対応~

受講可能な形式:【ライブ配信】or【アーカイブ配信】のみ

ポリイミドが多くの機能を発現するメカニズム、従来型ポリイミドの基本特性、加工性
無色ポリイミドフィルムの開発や5G通信用、バイオベース材料等、次世代技術への対応
半導体実装、5G通信、航空宇宙分野等、多様化する応用展開そこでの技術動向
ポリイミドフィルムの総合知識を解説
日時 【ライブ配信】 2025年8月22日(金)  10:30~16:30
【アーカイブ配信】 2025年9月8日(月)  まで受付(視聴期間:9/8~9/22)
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備考※講義中の録音・撮影はご遠慮ください。
※開催日の概ね1週間前を目安に、最少催行人数に達していない場合、セミナーを中止することがございます。

セミナー講師

合同会社ニスティ 代表社員 田原 修二 氏
※元三井化学(株)
【講師紹介】

セミナー趣旨

 ポリイミドフィルムは、極低温から超高温迄広範な温度域で物性変化が少なく、卓越した耐熱性を示す高機能性高分子材料である。その機能とは、機械特性、電気特性、耐薬品性、耐放射線性等、枚挙にいとまがない。これらは、ポリイミド特有の分子構造に起因したものであるが、これにより、電気・電子材料を中心に広く用いられている。
  本セミナーでは、ポリイミドが卓越した多くの機能を発現するメカニズムを説明するとともに、従来型ポリイミドの基本特性と加工性に加え、近年の技術動向として無色ポリイミドフィルムの開発や5G通信用、バイオベース材料等、次世代技術に対応した新たな機能性ポリイミドフィルムを紹介する。更に、半導体実装、5G通信、航空宇宙分野等、多様化する応用展開とその要求される特性についても考察する。

セミナー講演内容

1.ポリイミドフィルムの基礎特性と材料設計
 1.1 ポリイミドとは?そしてその歴史
 1.2 化学構造と重合反応
  1.2.1 ポリイミドの基本構造
  1.2.2 二段階重合
  1.2.3 代表的モノマー
  1.2.4 重合手法の違い
 1.2 構造と機能特性の関係
  1.2.1 熱硬化性・熱可塑性・可溶性の違い
  1.2.2 耐熱性と分子設計の関係
  1.2.3 熱伝導性と複合化
  1.2.4 電気特性(誘電率・絶縁性)
  1.2.5 難燃性・耐放射線性との相関
 1.3 構造と物性の相関設計
  1.3.1 剛直 vs 柔軟構造の影響
  1.3.2 官能基の影響
 1.3.3 分子設計での物性チューニング

2.技術トレンドと新規ポリイミド開発動向
 2.1 低誘電・高速伝送対応PI
  2.1.1 5G/AI対応低Dk・Df設計
  2.1.2 ポリイミド構造
  2.1.3 微細配線との親和性
 2.2 透明・光学用ポリイミド
  2.2.1 色相制御と非共役構造
  2.2.2 透明PIの応用領域
  2.2.3 ガスバリア制御技術
 2.3 バイオベースポリイミド
  2.3.1 リグニン誘導体の利用
  2.3.2 フラン誘導体やバニリン系材料
  2.3.3 環境と機能性の両立
 2.4 スマート材料化(形状記憶PIなど)
  2.4.1 SMP-PIの動作原理

3.フィルム化技術と加工プロセス
 3.1 フィルム製膜法
  3.1.1 ソリューションキャスト法
   3.1.1.1 ソリューションキャスト法の基本プロセスと装置構成
   3.1.1.2 乾燥・イミド化条件と膜質制御のポイント
  3.1.2 押出法
   3.1.2.1 溶融押出し工程概要
   3.1.2.2 フィルム強度・厚み・配向性の調整手法
  3.1.3 厚みと応力制御技術
   3.1.3.1 膜厚分布の均一化とその重要性
   3.1.3.2 残留応力の発生要因と緩和方法(熱処理・テンション制御)
 3.2 表面処理・改質技術
  3.2.1 プラズマ・コロナ処理
   3.2.1.1 プラズマ/コロナによる表面活性化メカニズム
   3.2.2.2 接着性・印刷性向上とその適用分野
  3.2.2 表面エネルギーと濡れ性
   3.2.2.1 表面エネルギーとは?濡れ性との関係
   3.2.2.2 接着・塗布プロセスにおける表面制御事例
  3.2.3 機能性コーティング
   3.2.3.1 PI表面への機能性付与(撥水・導電)
   3.2.3.2 コーティング材料とプロセスの選定事例
 3.2 異種材料との積層加工
  3.3.1 金属ラミネート
   3.3.1.1 Cuとの積層プロセス
  3.3.2 複合材との積層
   3.3.2.1 GFRP/CFRPなどとの共積層化のメリット
   3.3.2.2 軽量・高耐熱構造体への応用(航空宇宙など)
 3.4 微細加工・パターニング
  3.4.1 O2プラズマ、レーザーによる加工
   3.4.1.1 O2プラズマでのPIパターン加工
   3.4.1.2 レーザーによる加工原理(熱 vs 光解離)
  3.4.2 フォトパターン型PI
   3.4.2.1 感光PIの光反応メカニズムと加工手順
   3.4.2.2 アプリケーション:液晶配向膜・MEMS基材など

4.応用展開と用途別要求特性
 4.1 エレクトロニクス用途
  4.1.1 FPC(フレキシブル配線)
   4.1.1.1 フレキシブル配線に求められるPIの基本特性
   4.1.1.2 FPC市場とポリイミド設計の最適化事例
  4.1.2 先端パッケージ材料
   4.1.2.1 フレキシブル配線に求められるPIの基本特性
   4.1.2.2 FPC市場とポリイミド設計の最適化事例
 4.2 航空宇宙用途
  4.2.1 耐熱・耐放射線性
   4.2.1.1 宇宙環境における熱・放射線の影響
   4.2.1.2 芳香族ポリイミドの分解耐性と電子安定性
  4.2.2 展開構造との組み合わせ
   4.2.2.1 折りたたみ/展開型構造の設計要素
  4.2.3 形状記憶機能の導入
   4.2.3.1 SMP-PIによる可変構造の実現
   4.2.3.2 NASAの宇宙展開技術とPI材料の役割
 4.3 ウェアラブル・センサー用途
  4.3.1 柔軟性と透明性
   4.3.1.1 皮膚貼付型デバイスに必要な柔軟基材
   4.3.1.2 光透過と熱安定性を両立する透明PI
  4.3.2 AIとの連携
 4.4 放熱・EMC対応用途
  4.4.1 高熱伝導PIの開発
   4.4.1.1 熱伝導率を上げるためのPI構造改良
   4.4.1.2 グラフェン・BNなどとの複合化技術
  4.4.2 放熱+絶縁の両立
   4.4.2.1 絶縁性 vs 熱伝導性のトレードオフ設計
   4.4.2.2 電子回路での放熱層+絶縁層一体化
  4.4.3 EMC対策材料
   4.4.3.1 電磁波吸収/遮蔽の基本とPIの工夫
   4.4.3.2 導電性充填材と複合フィルム化

5.今後の展望と研究開発戦略
 5.1 環境調和型プロセスとリサイクル
  5.1.1 水系・低環境負荷溶媒
  5.1.2 再利用・分解技術
 5.2 材料インフォマティクス活用
  5.2.1 MIと物性予測
  5.2.2 スクリーニング戦略
  5.2.3 信頼性設計
 5.3 企業・市場動向
  5.3.1 主要企業の取り組み比較
  5.3.2 競争優位性と差別化技術

質疑応答

※一部内容が変更する可能性があります