セミナー 印刷

加速試験の基礎と試験条件の決め方の実務【演習付】

~技術的な根拠をもって、試験条件を設定・説明できるようになるために~

受講可能な形式:【ライブ配信(見逃し配信付)】のみ

「なぜこの試験条件なのか。」
実際に試験条件を検討する演習を通じて、単に計算式から数字を求めるのではなく、技術的な根拠をもって試験条件を設定・説明できるようになることを重視したセミナーです。
信頼性試験・加速試験の基礎から、疲労と熱劣化を題材に、故障メカニズムの理解、加速モデルの選択、使用環境の把握、加速係数や試験時間の決定など、加速試験の条件を決める手順・考え方を具体的に解説します。
さらに、市場故障データをもとにした試験条件の見直し、加速上限の決め方、実使用時と加速試験時の故障メカニズムが同じかを確認する方法についても解説します。
日時 2026年11月24日(火)  10:00~17:00
受講料(税込)
各種割引特典
定価:本体50,000円+税5,000円
E-Mail案内登録なら、2名同時申込みで1名分無料 1名分無料適用条件
2名で55,000円 (2名ともE-Mail案内登録必須​/1名あたり定価半額の27,500円)
テレワーク応援キャンペーン【オンライン配信セミナー1名受講限定】
1名申込み: 受講料 44,000円(E-Mail案内登録価格 42,020円 )
 定価:本体40,000円+税4,000円
 E-Mail案内登録価格:本体38,200円+税3,820円
  ※1名様でオンライン配信セミナーを受講する場合、上記特別価格になります。
  ※お申込みフォームで【テレワーク応援キャンペーン】を選択のうえお申込みください。
  ※他の割引は併用できません。
特典■ライブ受講に加えて、見逃し配信でも1週間視聴できます■
【見逃し配信の視聴期間】2026年11月25日(水)~12月1日(火)まで
※このセミナーは見逃し配信付きです。セミナー終了後も繰り返しの視聴学習が可能です。
※ライブ配信を欠席し見逃し視聴のみの受講も可能です。
※動画は未編集のものになります。
※視聴ページは、開催翌営業日の午前中には、マイページにリンクを設定する予定です。
配布資料PDFテキスト(印刷可・編集不可)
※開催2日前を目安に、弊社HPのマイページよりダウンロード可となります。
オンライン配信Zoomによるライブ配信 ►受講方法・接続確認(申込み前に必ずご確認ください)
備考※講義中の録音・撮影はご遠慮ください。
※開催日の概ね1週間前を目安に、最少催行人数に達していない場合、セミナーを中止することがございます。
得られる知識・故障メカニズムから、使うべき加速モデルとパラメータを選ぶ方法
・使用環境(ひずみ波形・温度分布)から加速試験の条件を決める手順
・市場の故障データをワイブル解析し、試験条件の見直しにつなげる方法
・加速の上限の決め方と、同じ壊れ方になっているかの確かめ方
対象・製造業の設計・評価・品質部門に携わる若手~中堅エンジニアの方
・加速試験の条件を、前例踏襲ではなく自分で決めたい方
・市場不具合のデータから、試験条件を見直したい方
予備知識は特に必要ありません(材料力学と統計の基礎に触れますが、その場で説明します)
【キーワード】信頼性試験、加速試験、加速係数、故障メカニズム、S-N線図、応力集中、べき乗則、累積損傷則、レインフローカウント、頻度線図、アレニウスモデル、活性化エネルギー、損傷等価温度、安全率、ワーストケース解析、ワイブル解析、累積ハザード法、BX寿命、破面観察、クリープ、Peckモデル

セミナー講師

信頼性技術士事務所 代表 技術士(機械部門) 小沼 恒二 氏
専門:信頼性工学、材料力学、振動工学、強度耐久設計、故障解析、DRBFM
・2004年3月 横浜国立大学大学院 工学府 修了
・2004年4月 三菱ふそうトラック・バス株式会社 入社
・2007年5月 大手自動車メーカーへ転籍、現在に至る
・2014年4月 技術士(機械部門)登録
・2023年3月 信頼性技術士事務所 設立
ホームページ:https://www.reliability.jp/
【著書・論文】
著書:『信頼性が生み出す競争力:技術を最大限に活かす経営戦略』
論文:「過失事故への積極的対応を目的とした修正R-MAPの提案」(自動車技術会)

セミナー趣旨

 「この試験条件は、なぜこの値なのですか」。そう聞かれて、「前任者から引き継いだから」と答えるしかない。加速試験の現場では、こうしたことが少なくありません。条件の根拠が分からないまま試験が続き、市場で不具合が発生して初めて、試験の前提や条件設定を見直すことになる場合もあります。
 本セミナーでは、信頼性試験と加速試験の基本的な考え方を学んだうえで、使用環境や故障メカニズム、市場の故障データをもとに、試験条件を自分で考え、決められるようになることを目標とします。
 疲労と熱劣化という二つの代表的な劣化を題材に、故障メカニズムの理解から、加速モデルの選択、使用環境の把握、加速係数や試験時間の決定までを、一連の流れとして解説します。三つの演習では、実測のひずみ波形、温度分布、市場の故障データという、実務で扱う情報を用いて実際に試験条件を検討します。
 また、加速倍率を大きくすればよいわけではありません。劣化ごとに「どこまで加速してよいのか」を考え、最後に、試験で生じた壊れ方が実使用時の壊れ方と同じかを確認する方法まで扱います。
 本セミナーでは、単に計算式から数字を求めることではなく、「なぜこの試験条件なのか」を技術的な根拠をもって説明できるようになることを重視します。
 なお、クリープ・応力緩和および湿度が関係する劣化については付録資料としてご用意し、ご要望に応じて解説します。

セミナー講演内容

1.信頼性の基本概念
 1.1 信頼性の定義と、信頼性工学が開発プロセスで果たす役割
 1.2 故障のパターンとバスタブカーブ(初期故障・偶発故障・摩耗故障)
 1.3 信頼性指標の読み方(信頼度関数 R(t)、故障率 λ(t)、MTTF・MTBF)
 1.4 ストレス-ストレングスモデル ― 二つの分布の重なりを小さくするのが信頼性設計
 
2.信頼性試験の全体像と、加速試験の役割
 2.1 信頼性試験の種類と目的 ― 何を模擬する試験なのか
 2.2 試験区分ごとの位置づけと、複合ストレスの扱い方
 2.3 開発目標をどう立てるか ― 二つのやり方
  2.3.1 確率で立てる ― 信頼度と信頼水準、必要なサンプル数
  2.3.2 最悪条件で立てる ― 安全率、ワーストケース解析
  2.3.3 どちらを選ぶか ― 部位の重要度と、手元にある情報量で決まる
 2.4 試験計画の考え方(試験時間、合否判定基準を先に固定する)
 2.5 加速試験とは何か ― 加速係数 AF と、時間を縮めるという発想
 2.6 故障メカニズムと加速モデルの対応 ― どの現象に、どの式を使うか

3.使用環境から試験条件を決める ― 疲労
 3.1 疲労はどう進むか ― き裂の発生から進展、破断まで
 3.2 S-N線図の作り方と読み方、疲労限度の意味
 3.3 応力集中と、部品のS-N線図
  3.3.1 壊れる場所は局所で決まる ― 切欠き、打ち抜き端面、溶接止端
  3.3.2 材料のS-N線図は、その部品のS-N線図ではない(寸法効果、応力分布、表面状態、平均応力)
  3.3.3 部位を模擬した試験片でS-N線図を取る
 3.4 べき乗則による加速 ― 式、べき指数 n の決め方(文献値・実測・安全側の仮定)
 3.5 使用環境の測り方 ― ひずみ測定、レインフローカウント、頻度線図
 3.6 変動荷重の扱い ― 累積損傷則(マイナー則と修正マイナー則)
 3.7 加速の上限は何が決めるか ― S-N線図の確認範囲と、応力域による傾きの変化
 3.8 【演習1】実働の頻度線図から台上試験の条件を決める
  3.8.1 頻度線図から、代表応力に換算した等価繰り返し数を求める
  3.8.2 損傷寄与の大きい応力水準を見極める
  3.8.3 加振荷重と、上げてよい上限を決める

4.使用環境から試験条件を決める ― 熱劣化
 4.1 温度で進む劣化 ― 拡散、化学反応、絶縁材料の劣化、はんだ接合部の拡散劣化
 4.2 アレニウスモデル ― 式、加速係数、「10℃2倍則」との関係
 4.3 活性化エネルギー Ea の決め方(文献値・実測・安全側の仮定)
 4.4 加速の上限は何が決めるか ― ガラス転移点と、モデルが成り立つ範囲
 4.5 使用環境の測り方 ― 温度分布の把握と、損傷等価温度の考え方
 4.6 【演習2】温度分布から加速試験の条件を決める
  4.6.1 温度ごとの損傷寄与を求める
  4.6.2 損傷等価温度を逆算する
  4.6.3 加速倍率と試験時間を求め、期間が取れないときの手を考える

5.市場の故障データから試験条件を見直す
 5.1 市場データの特徴 ― 大半は「まだ壊れていない」
 5.2 解析の軸を決める ― 走行距離と使用期間、どちらと相関する故障か
 5.3 ワイブル分布の基礎(形状パラメータ m、尺度パラメータ η、BX寿命)
 5.4 累積ハザード法 ― 打切りデータをどう数えるか
 5.5 ワイブルプロットの読み方と、直線から外れる点の扱い
 5.6 目標時点の故障率を予測し、開発目標の倍率に変える
 5.7 【演習3】ワイブルプロットから試験条件を見直す
  5.7.1 外れている点を見極め、直線を引き直す
  5.7.2 設計寿命時点の累積故障率から、必要な倍率を求める
  5.7.3 必要な試験回数と荷重倍率を決める

6.同じ壊れ方になっているかを確かめる
 6.1 なぜ確認が要るのか ― 試験条件は、モデルとパラメータという前提の上に成り立つ
 6.2 破面観察で何を見るか(ビーチマーク、ストライエーション、破壊起点)
 6.3 実使用不具合との突き合わせ ― 何と何を比べるか
 6.4 違っていたときに、どこへ戻るか(モデルの選択/パラメータの値/加速の上限)
 
7.まとめ
 7.1 二つの劣化に共通していたこと 
  ― 上限は装置ではなく材料とデータが決める/パラメータは文献値・実測・安全側から選ぶ/すべては使用環境を測ることから始まる
 7.2 現場に戻ってから 
  ― いまの試験条件が市場の何年・何kmに相当するか計算してみる/決めた根拠を残す/判断を一人で抱えない
 7.3 確認テスト(全20問)

 □ 質疑応答 □

【付録】質疑応答・個別のご要望に応じて
(1)クリープ・応力緩和 ― 三段階のクリープ曲線、締結部の軸力低下、ラーソン・ミラー法による外挿
(2)湿度が絡む劣化 ― 腐食・加水分解、アイリング型モデル、Peck モデル(温度+湿度)
(3)社会が許容する故障率 ― R-Map と、重要保安部品に許される水準