セミナー 印刷

ポリ乳酸(PLA)の材料設計総合講座

ー生分解性・高性能化・成形加工から用途・市場展開までー

受講可能な形式:【ライブ配信(見逃し配信付)】のみ

バイオプラスチックの中でも特異な特性を有し、生産・市場を拡大しているポリ乳酸(PLA)の総合講座!
各種機能を実現するための材料設計技術から、成形加工、製品・市場動向までを望月氏が体系的に解説します。
日時 2026年12月3日(木)  10:00~17:00
受講料(税込)
各種割引特典
定価:本体55,000円+税5,500円
E-Mail案内登録なら、2名同時申込みで1名分無料 1名分無料適用条件
2名で60,500円(2名ともE-Mail案内登録必須​/1名あたり定価半額の30,250円)

1名でのお申込みには、お申込みタイミングによって以下の2つ割引価格がございます
早期申込割引価格対象セミナー【1名受講限定】
10月31日までの1名申込み : 受講料 39,600円(E-mail案内登録価格 39,600円)
 定価/E-mail案内登録価格ともに:本体36,000円+税3,600円
  ※1名様で開催月の2ヵ月前の月末までにお申込みの場合、上記特別価格になります。
  ※本ページからのお申込みに限り適用いたします。※他の割引は併用できません。
 
テレワーク応援キャンペーン(1名受講)【オンライン配信セミナー受講限定】
11月1日からの1名申込み: 受講料 48,400円 (E-Mail案内登録価格 46,200円)
 定価:本体44,000円+税4,400円
 E-Mail案内登録価格:本体42,000円+税4,200円
  ※1名様でオンライン配信セミナーを受講する場合、上記特別価格になります。
  ※お申込みフォームで【テレワーク応援キャンペーン】を選択のうえお申込みください。
  ※他の割引は併用できません。
特典ライブ配信受講に加えて、見逃し配信でも以下期間中に視聴できます
【見逃し配信の視聴期間】2026年12月4日(金)~12月10日(木)まで
※このセミナーは見逃し配信付です。セミナー終了後も繰り返しの視聴学習が可能です。
※ライブ配信を欠席し見逃し配信の視聴のみの受講も可能です。
※見逃し配信は原則として編集は行いません。
※視聴準備が整い次第、担当から視聴開始のご連絡をいたします。
配布資料製本テキスト(開催日の4日前を目安に発送予定)
※開催まで4営業日~前日にお申込みの場合、セミナー資料の到着が、
開講日に間に合わない可能性がありますこと、ご了承下さい。
Zoom上ではスライド資料は表示されますので、セミナー視聴には差し支えございません。
オンライン配信Zoomによるライブ配信 ►受講方法・接続確認(申込み前に必ずご確認ください)

セミナー視聴はマイページから
お申し込み後、マイページの「セミナー資料ダウンロード/映像視聴ページ」に
お申込み済みのセミナー一覧が表示されますので、該当セミナーをクリックしてください。
開催日の【2日前】より視聴用リンクが表示されます。
備考※講義中の録音・撮影はご遠慮ください。
※開催日の概ね1週間前を目安に、最少催行人数に達していない場合、セミナーを中止することがございます。
得られる知識
◇ 地球環境保全と源循環型社会に向けて、SDGsとしてのPLA
◇ PLAの生分解機構と分解制御技術、抗菌・防カビ性発現機序、高性能化材料設計技術
◇ PLAの成形加工と最新用途・製品・市場開発動向

セミナー講師

望月 政嗣 氏 (元京都工芸繊維大学特任教授、工学博士、高分子学会フェロー)
【専門】高分子材料科学、特にバイオプラスチックや生分解性高分子、
高分子の高性能・高機能化材料設計と成形加工技術、繊維・不織布の構造と物性
[紹介]
1968年 京都大学工学部高分子化学科卒。京都大学工学部助手を経て
1969年 ユニチカ㈱入社、中央研究所から大阪本社技術開発企画室を経て
2003年 理事、テラマック事業開発部長。この間山形大学と京都工芸繊維大学客員教授、京都工芸繊維大学バイオベースマテリアル研究センター特任教授兼務
2007年 ユニチカ㈱定年退職後、京都工芸繊維大学繊維科学センター特任教授(常勤)として5年間勤務。この間、日本バイオプラスチック協会(JBPA)識別表示委員会委員長、(社)繊繊学会理事関西支部長等を歴任。繊維学会功績賞、日経BP技術賞、その他を受賞。
[著書]
「生分解性プラスチック入門―生分解性プラスチックの基礎から最新技術・製品動向まで―」(CMCリサーチ)「生分解性プラスチックの素材・技術開発―海洋プラスチック汚染問題を見据えて―」(NTS)、「バイオプラスチックの素材・技術最前線」(シーエムシー出版)、「生分解性ポリマーのはなし」(日刊工業新聞社)、その他多数

セミナー趣旨

 近年の深刻化する地球環境・資源・廃棄物問題の背景下、持続可能な開発目標(SDGs)としてのバイオプラスチックの中でも、ポリ乳酸(PLA)の世界的な生産・販売実績は約60万トン(2025年)と群を抜いている。数多くあるバイオプラスチックの中で、なぜPLAが選択されるのか?その背景には、PLAは単なる生分解性プラスチックではなく、既に旧来の石油系汎用プラと同等以上の性能レベルにあることはもとより、本来ならばトレードオフの関係にある生分解性と使用耐久性の両立、生分解性と抗菌・防カビ性の両立、耐熱性と耐衝撃性の両立などを可能にしている、正しく次世代スマートプラスチックとしての基本的要件を内包していることにある。
 スマート(smart)とは「頭のいい」「利口な」「気のきいた」「無駄のない」「抜け目のない」「鋭い」という意味であるが、PLAの極めて単純な化学構造の中に秘められた奇跡のパラドックス構造を解明するために、PLA固有の特異的な生分解機構と分解(開始・速度)制御技術、抗菌・防カビ性の発現機序、耐熱・耐衝撃性の材料設計技術と共に、その成形加工や製品・市場開発動向についても紹介する世界的第一人者による渾身のセミナーである。

セミナー講演内容

1.持続可能な開発目標(SDGs)としてのポリ乳酸(PLA)
 1.1 地球環境・資源・廃棄物問題と生分解性プラスチック
  1) 20世紀の石油を原料とする合成高分子化学工業が内包するパラドックス
  2) 海洋プラスチック汚染問題の正しい理解と解決策
  3) 自然界の真のリサイクルシステムとしての物質循環(炭素循環)へのリンク
 1.2 PLAの基本特性
  1) 原料は枯渇しない植物由来の再生可能資源(renewable resource)
  2) バイオマス由来で地球温暖化に関与しない(carbon-neutral)
  3) 安全衛生性、食品衛生性(safe and hygienic)
  4) 抗菌・防カビ性(anti-bacterial and anti-fungal)
  5) 自然環境(土壌、海水・淡水)下での完全生分解性(biodegradable)
  6) 生体内分解・吸収性(bio-absorbable)
  7) 製品使用後の再資源化(recycling)
   ①バイオリサイクル(bio-recycle)
   ・好気性発酵による堆肥化可能(compostable)
   ・嫌気性メタン発酵による生ごみ発電(garbage power generation)可能
   ②ケミカルリサイクル(chemical recycle)…原料ラクチドへの還元 
   ③マテリアルリサイクル(material recycle)
 1.3 PLAレジンメーカー
  1) ニートレジン…ネイチャーワークス、トタル・コービオン、豊原集団他
  2) コンパウンドレジン(高性能・高機能化PLAレジン)…ユニチカ
 
2.ポリ乳酸の生分解性と耐久性の制御機構
 2.1 分解(開始・速度)の支配的因子と制御機構
  1) PLAの2段階2様式の特異的な生分解機構…生分解性と耐久性の両立
   ・第一ステップ…化学的加水分解(分子量、強度低下による形状崩壊)
   ・第二ステップ…生成した水溶性乳酸・オリゴマーを微生物が資化・代謝(生分解)
  2) Tg:58℃≒生ごみ堆肥化温度…分解開始トリガー(自動スイッチオン機構)内包
 2.2 PLAの分解速度の制御…残留ラクチド、COOH末端基濃度と製品寿命
  1) タイプS(残留ラクチド:多)…分解速度速い/製品寿命短い
  2) タイプM(残留ラクチド:少)…中程度
  3) タイプL(残留ラクチド:少,COOH末端基封鎖)…分解速度遅い/製品寿命長い
 2.3 PLAの様々な使用環境下への応用展開
  1) 生体内分解吸収性医用材料…タイプS又はM
  2) 農林・園芸・土木・水産資材…タイプM
  3) 使い捨て容器・包装資材、生活・衛生・雑貨…タイプM
  4) 電気・電子機器筐体・部品、自動車内装材、リターナブル食器、3Dプリンター、楽器…タイプL
 
3.ポリ乳酸の生分解性と抗菌・防カビ性の発現機構
 3.1 ネズミ食害試験
 3.2 プラスチックのカビ抵抗性試験…JIS Z-2911
 3.3 生鮮イチゴ収納容器のカビ抵抗性試験
 3.4 繊維の抗菌・防カビ性試験…繊維製品新機能評価協議会・抗菌防臭加工基準
 3.5 PLAの生分解性と抗菌・防カビ性の発現機構
 3.6 消費者から届けられた声
  1) ボディタオル…長期間使用しても従来品のように嫌な臭いや着色がなく清潔
  2) 生ごみ水切りネット…長期間使用してもヌメリ(バイオフィルム)形成による目詰まりなし
 
4.ポリ乳酸の高性能化材料設計技術・・・既存石油系汎用プラと同等以上
 4.1 成形加工性
 4.2 耐熱性…荷重たわみ温度(DTUL)、熱変形温度(HDT)又は熱収縮率
  1) 結晶性高分子の耐熱性支配因子…成形加工工程での結晶化速度
   ・主剤…高L組成ポリ乳酸(High %L PLA)
   ・添加剤…造核剤(分散型、溶解型)、結晶化促進剤、マルチ機能改質剤
  2) 結晶化促進剤の成形加工分野別選択指針…成形加工時の溶融張力との関係
  3) 耐熱性、透明耐熱性の到達レベル
   ・電気・電子機器筐体、部品…150 ℃/低荷重下(0.45MPa)
   ・食品容器…120~130℃ x 5分/電子レンジ加熱
   ・ティバッグ、飲用カップ…5~100℃/熱湯注入
   ・透明耐熱性(ヘイズ<5%)…130℃
 4.3 耐衝撃性
  1) 添加剤の選択・配合設計と作用機序
タイプ 具体例 相溶性 Tg,Tmへの影響
可塑剤 低下
B ブロック共重合体、高分子界面活性剤 なし
 
  
 


  2) 耐衝撃性の到達レベル
   ・電気・電子機器筐体、部品…9.6 kJ/cm2(シャルピー衝撃強度)
   ・シート成形品…落球法(100gの重りを50㎝の高さから)
 4.4 耐熱性と耐衝撃性の同時付与…マルチ機能改質剤とその発現機構
 4.5 寸法安定性
  1) フィルムや繊維・不織布の後加工段階での熱収縮率低減
  2) 射出成形品などの室温放置下、二次結晶化による経時劣化(収縮、そり)低減
 
5.ポリ乳酸の成形加工と製品・市場開発動向
 5.1 成形加工分野…繊維・不織布・モノフィラメント、フィルム・シート、
    真空成形、射出成形、発泡成形(押出発泡、ビーズ発泡)、ブロー成形
 5.2 用途・製品・市場開発動向<多数の製品写真で説明>
  1) 自然環境下(3~5年)で使用する農林・園芸・土木・水産資材
  2) 短期間(~1年)使用の使い捨て食品容器・包装材、食器具、生活・衛生資材
  3) 中期間(3~5年)使用の衣料、生活雑貨、産業資材
  4) 長期間(5~10年以上)使用の電気・電子機器筐体・部品、自動車内装部品、産業資材、リターナブル食器、3Dプリンター、楽器

  □質疑応答□