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高分子結晶化のメカニズムと評価法
-プラスチック材料の固化現象の科学と応用-

~初学者・苦手な方にも理解しやすいように物理化学の基礎から解説~
~理論に基づいた成形加工プロセスの最適化・能動的な高次構造制御の実現に向けた本質理解~

受講可能な形式:【Live配信】のみ
◎高分子の結晶化理論の本質を容易に理解するために、最初に物質の自発的な構造形成について極力少ない数式で分かりやすく解説します。
◎結晶化理論、融点や結晶化度等の基本的な物性値の測定法とノウハウ、高次構造制御の例まで。理解が深まる演習問題を交えて解説。
受動的な高次構造制御ではなく、“能動的な高次構造制御”を行うためのヒントが得られるような内容です。
日時 2025年7月29日(火)  13:00~16:30
受講料(税込)
各種割引特典
49,500円 ( E-Mail案内登録価格 46,970円 ) S&T会員登録とE-Mail案内登録特典について
定価:本体45,000円+税4,500円
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  ※1名様でオンライン配信セミナーを受講する場合、上記特別価格になります。
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配布資料製本テキスト(開催日の4、5日前に発送予定)
※開催まで4営業日~前日にお申込みの場合、
 セミナー資料の到着が、開講日に間に合わない可能性がありますこと、ご了承下さい。
 Zoom上ではスライド資料は表示されますので、セミナー視聴には差し支えございません。
オンライン配信ZoomによるLive配信 ►受講方法・接続確認申込み前に必ずご確認ください)
備考※講義中の録音・撮影はご遠慮ください。
※開催日の概ね1週間前を目安に、最少催行人数に達していない場合、セミナーを中止することがございます。
得られる知識・物質一般がどのようにして自発的に構造を形成するかの基本。
・より複雑な系である結晶性高分子がなぜそのような構造を形成するのかの理解。
・評価法として最もポピュラーな示差走査熱量測定(DSC)と光学顕微鏡観察におけるノウハウ。
・自己組織化にまかせた“受動的な高次構造制御”から一歩踏み込んで、“能動的な高次構造制御”を行うためのヒント。
対象・結晶性高分子を材料として扱っている方で,その結晶化と融解現象の理解に自信のない方。
・結晶化と融解現象を理解されている方で,高次構造制御へのヒントをお探しの方。
・成形加工のプロセスの最適化のヒントをお探しの方。
予習の必要はありませんが、聞き漏らした項目の復習や、さらに興味を持たれた方へは最後に参考書を紹介する。

セミナー講師

山形大学 客員教授/京都大学 研究員 博士(工学) 西田 幸次 氏
専門:結晶性高分子の高次構造制御,水溶性高分子の構造と物性,実験用装置開発
略歴:
京都大学大学院修士課程を修了後,北海道大学工学部原子工学科助手,京都大学化学研究所助手,同准教授,
京都大学大学院工学研究科高分子化学専攻准教授を経て現職.
繊維学会会員(繊維学会誌編集員),繊維学会賞受賞.
講師詳細 → https://researchmap.jp/read0012410

セミナー趣旨

 プラスチック材料の固化現象の根底にある高分子の結晶化のメカニズムを理解することは、科学的見地からだけでなく、成形加工のプロセスを最適化(製品の特性、プロセスに要する時間、温度条件、etc.)する際の重要な手掛かりとなる。
 “高分子の結晶化理論”と言うと、複雑な式が沢山でてきて挑戦する前から放棄してこられた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
 本セミナーでは、本題の高分子の結晶化理論に入る前に第1部として、極力少ない数式を用いて、物質一般がどのようにして構造を自発的に形成するのかを直感的かつ物理化学的に理解するための序章を設けました。この説明を聞けば、それに続く第2部の高分子の結晶化理論の各章において、なぜそのような数式で表させるのかという本質を容易に理解することできると思います。高分子の結晶化理論を理解することで、高次構造制御に際して、闇雲にパラメーター走査をすることなく、的を絞ることができ、少ないパラメーター走査で目標に近づくことができると思います。第3部の測定法と高次構造制御の各章においては、融点や結晶化度等の基本的な物性値の測定法や石油由来の代表的な高分子材料であるポリプロピレンやバイオベース高分子のポリヒドロキシブチレートを用いた高次構造の制御例を紹介する。

セミナー講演内容

第1部:
1.高分子の結晶化理論を理解するための物理化学の復習
(特に大学や高専で物理化学を敬遠してきた方にも分かりやすく解説!)
 
第2部:
2.高分子の結晶化理論
 2.1 結晶状態と溶融状態のギブズエネルギーの温度依存性
 2.2 結晶核の形成と成長
 2.3 融点と平衡融点
 2.4 結晶核形成と結晶成長の速度
 2.5 均一核生成と不均一核生成
 2.6 冷却プロセスと構造発生のタイミングの関係
 2.7 中間相を経由する結晶化
 
第3部:
3.測定法と高次構造制御

 3.1 結晶化および結晶の融解現象の評価法
 3.2 結晶と非晶との分率(結晶化度)の評価法
 3.3 球晶の構造とその成長速度の評価法
 3.4 ポリプロピレンやポリヒドロキシブチレートを用いた高次構造制御の例

 □質疑応答□