ICH Q5A(R2)をふまえた
バイオ医薬品のウイルス安全性評価・
次世代シーケンシング(NGS)活用と薬事申請
~セルバンク・ウイルスクリアランス試験・連続生産・ウイルスベクター・Prior Knowledge適用例~
ICH Q5A(R2):「ヒト又は動物細胞株を用いて製造される
バイオテクノロジー応用医薬品等のウイルス安全性評価に関するガイドライン」
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| 発刊日 | 2026年6月26日 |
|---|---|
| 体裁 | B5判並製本 約150頁 |
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| ISBNコード | 978-4-86428-353-3 |
| Cコード | C3047 |
< 具体的事例や適用例をふまえ解説 >
【次世代シーケンシング(NGS)導入】 【遺伝子治療用ベクター適用範囲拡大】 【連続生産への対応】
【Prior Knowledge(事前知識)活用】 【セルバンク/原材料管理】 【ウイルスクリアランス試験】
■次世代シーケンシング:Next Generation Sequencing(NGS)導入と薬事申請■
・従来のウイルス試験との比較に基づくNGS 試験の有用性や、導入にあたっての技術的な考慮事項
・従来のウイルス試験とは異なるバリデーション戦略:バリデーション/ 適格性評価実施のポイント
・薬事申請への課題と対応とは
■遺伝子治療用ベクターへの適用拡大と実践■
・遺伝子組換えウイルスベクターに特有のウイルス安全性上の課題と実践的な対応策
■連続生産(Continuous Manufacturing)への対応と特有の評価■
・連続的な製造プロセスにおけるウイルス安全性確保の考え方
・連続生産特有のウイルス安全性評価とは
■Prior Knowledge(事前知識)の活用と具体的事例■
・Prior Knowledge/プラットフォームアプローチとの違いとは
・適用が可能と考えられる工程の具体的事例、ならびに業界における活用状況
■セルバンク:種試験項目の設定と特性解析と原材料管理■
・純度試験や安全性試験、その他の特性解析試験の現状と今般の改訂内容ノポイント
■ウイルスクリアランス試験:評価工程の選定・試験デザインと評価■
・バイオ医薬品のウイルス安全性に関する蓄積された知識と経験に基づくリスクベースの考え方
・モダリティの多様化、革新的な製造技術導入にも対応できるよう、
製品の特性に合わせたウイルスクリアランス試験の設計・実施が求められる。
・ウイルスクリアランス試験の具体的な実施方法、ウイルスクリアランス指数の算出方法、得られたデータの科学的解釈、
総ウイルスクリアランス指数から推定したバイオ医薬品のウイルス安全性に関するリスク評価手法
<本書のポイント>
▼ ICH Q5A(R2):バイオ医薬品のウイルス安全性評価改訂の意図とそのポイント
ICH Q5A(R2)では、新技術への対応によって、日々進化する医薬品のモダリティや製造技術の開発方針に方向性を提示している。特に、連続生産やNGS の記載は一部が時代を先取りした概念を含み、行政的にも挑戦的な内容となった。加えて、これまでに得られた知識を反映させたことで、科学とリスクベースの思想に基づく柔軟な対応が可能とした。これらの改定は、開発者にとって過剰な労力の省略(合理化)を可能とする一方で、新技術の積極的な活用を促し医薬品開発のさらなる促進に寄与するものと考えられる。新たな概念やアプローチが導入された点を鑑み、開発に新要素を利用際には、規制当局と密に相談し、化学的な議論を進めていくことが極めて重要である。
▼ セルバンクを対象とする外来性感染性物質に関する種試験項目の設定と特性解析
本章では、上述のCHO 細胞が主体となり製造される各種のセルバンクを対象に実施されている純度試験や安全性試験、その他の特性解析試験の現状と今般の改訂内容について解説し、その課題点と将来展望について解説する。
▼ 原材料管理における安全性評価と確保
今回のガイドライン改訂でかなりの内容整理が行われ、開発企業の実務担当者が享受するメリットは少なくないと考えられる。とはいうものの上述のように、タンパク性バイオ医薬の製造における原材料管理に関しても、冒頭で述べた課題点に全て応えられる訳ではない。原材料管理における外来性感染性物質による汚染への対策は、依然として厳密かつ正確なトレーサビリティ調査に基づくものであり、その原則論に則った上で各種の効果的なウイルスリスク低減策を講じていくことが重要であると強調しておきたい。
▼ ウイルスクリアランス試験の原理、評価工程の選定と試験デザイン
ウイルスクリアランス試験は、治験薬の開発初期段階から医薬品の承認申請に至るまで、さらに承認後に製造プロセスの変更が生じた際の承認事項一部変更承認申請を含め、製品のライフサイクル全般にわたりウイルス安全性を体系的かつ総括的に評価・説明するための科学的根拠として、極めて重要な役割を担う。近年、これまでに蓄積されたバイオ医薬品のウイルス安全性に関する知識と経験に基づくリスクベースの考え方や、治療モダリティの多様化、革新的な製造技術の導入にも対応できるよう、ICH Q5A(R2)により、より製品の特性に合わせたウイルスクリアランス試験の設計・実施が求められている。本章では、ウイルスクリアランス試験の原理、評価工程の選定、ならびに試験デザインの留意点について、最新の規制要件と科学的知見に基づき体系的に概説する。
▼ ウイルスクリアランス試験の実験及び評価方法
本章では、各製造工程におけるウイルスクリアランス試験の具体的な実施方法、ウイルスクリアランス指数の算出方法、得られたデータの科学的解釈、総ウイルスクリアランス指数から推定したバイオ医薬品のウイルス安全性に関するリスク評価手法について概説する。
▼ ウイルス安全性管理における次世代シーケンシング(NGS)の活用
次世代シーケンシング(NGS)は、多数の核酸配列を超並列的に解読する技術の総称であり、生命科学研究に大きなパラダイム転換をもたらした。特にNGS を利用したウイルス検出試験の導入は、ICH Q5A(R2)における主要トピックの1つであり、より高度なウイルス安全性管理を達成するためのアプローチとして期待されている。NGS 試験は、被験試料中のウイルス核酸をその配列を基に検出する試験であり、複数の操作モジュールから構成される。本章では、従来のウイルス試験との比較に基づくNGS 試験の有用性や、導入にあたっての技術的な考慮事項などについて概説する。
▼ 次世代シーケンシング(NGC)試験の分析法バリデーション実施及び薬事申請における留意点
ICH Q5A(R2)においては、「使用されるいかなるNGS 法についても、その意図した目的にかなっていることを裏付けるバリデーション/ 適格性評価が提供されなければならない」と記載されている。NGS 試験は、核酸抽出、ライブラリ調製、シーケンシング、バイオインフォマティクス解析など複数の操作モジュールから構成される多層的な試験系である。このため、従来のウイルス試験とは異なるバリデーション戦略が求められる。本章では、ICH Q5A(R2)や欧州薬局方の記載を踏まえながら、NGS 試験の性能評価の考え方を概説する。また、薬事申請や変更管理に関する留意点についてもまとめた。NGS 試験は発展途上であり、現時点では導入実績が十分に蓄積されているとは言えないが、本章がNGS 試験の導入検討をしている関係者の一助となれば幸いである。
▼ 連続生産特有のウイルス安全性評価の留意点
ICH Q5A に基づくウイルス安全性評価の基本原則は、従来のバッチ生産方式と共通である一方、連続生産方式では単位操作の動的特性や操作間の接続・統合様式など、連続生産に特有の技術的側面を考慮したウイルス管理戦略やウイルスクリアランス試験の設計が求められる。ICH Q5A(R2)では、ICH Q13(原薬および製剤の連続生産)との併読を前提に、連続生産特有のウイルス安全性評価における考慮事項に関する章が新設された。また、ICHQ5A(R2)のトレーニングマテリアルでも連続生産におけるウイルス安全性評価の留意点について考え方が示されている。本章では、ICH Q5A(R2)ガイドライン及び同トレーニングマテリアルを踏まえ、連続生産におけるウイルス安全性評価の留意点を解説する。
▼ 遺伝子組み換えウイルスベクターのウイルスクリアランス
ICH Q5A(R2))では、新たな製品タイプとして、ウイルスベクターを含む遺伝子治療製品もガイドラインの適用対象に含まれることとなった。遺伝子治療製品の中でも、AAVベクターは、粒子径が小さいことに加え、エンベロープを持たず、物理化学的に安定であるという特性を有する。このため、ウイルスクリアランス工程の導入および実施が可能な対象製品の一つと位置づけられている。一方、ウイルスベクターの種類や製造プロセスによっては、ウイルスクリアランスが限定的となる場合もあり、その際には、原材料の処理など、追加的なリスク低減策を検討すべきであるとされている。本章では、ICH Q5A(R2)を基盤としつつ、遺伝子組換えウイルスベクターに特有のウイルス安全性上の課題を整理し、それらに対する実践的な対応策について体系的に解説する。
▼ Prior Knowledge(既に得られている知識)の活用:ウイルスクリアランス試験の合理化
ICH Q5A(R2)において導入されたプラットフォームバリデーションの考え方を概説し、従来の ICH Q シリーズにおける Prior Knowledge/プラットフォームアプローチとの違いを整理する。その上で、Prior Knowledge 活用時の留意点、適用が可能と考えられる工程の具体例、ならびに業界における活用状況について解説する。
著者
| 櫻井 陽 (独)医薬品医療機器総合機構(PMDA) |
| 片山 政彦 旧所属(エーザイ(株)及び持田製薬(株)) |
| 杉原 努 ブリストル・マイヤーズ スクイブ(株) |
| 平澤 竜太郎 第一三共(株) |
| 中村 奈央 住友ファーマ(株) |
| 本郷 智子 旭化成ライフサイエンス(株) |
目次
| 全体の章立て |
第1章 『ICH Q5A(R2):バイオ医薬品のウイルス安全性評価改訂の意図とそのポイント』
第2章 『セルバンクを対象とする外来性感染性物質に関する種試験項目の設定と特性解析』
第3章 『原材料管理における安全性評価と確保』
第4章 『ウイルスクリアランス試験の原理、評価工程の選定と試験デザイン』
第5章 『ウイルスクリアランス試験の実験及び評価方法』
第6章 『ウイルス安全性管理における次世代シーケンシング(NGS)の活用』
第7章 『次世代シーケンシング(NGC)試験の分析法バリデーション実施及び薬事申請における留意点』
第8章 『連続生産特有のウイルス安全性評価の留意点』
第9章 『遺伝子組み換えウイルスベクターのウイルスクリアランス』
第10章 『Prior Knowledge(既に得られている知識)の活用:ウイルスクリアランス試験の合理化』
| 詳細内容 |
第1章 『ICH Q5A(R2):バイオ医薬品のウイルス安全性評価改訂の意図とそのポイント』
1. ICH についての基礎知識
2. ICH Q5A のこれまでの流れ
3. ICH Q5A(R2)の改定方針
4. 新しいタイプの製品について
5. 新しい製造技術について
6. 新しいウイルスの検出技術
7. 新しいウイルスクリアランスの評価方法
8. その他の改正点
最後に
第2章 『セルバンクを対象とする外来性感染性物質に関する種試験項目の設定と特性解析』
はじめに
1. バイオ医薬製造用のセルバンクと各種試験
1.1 微生物学的試験と純度試験
1.2 外来性及び内在性ウイルス試験
1.3 透過型電子顕微鏡による解析とウイルスクリアランス試験
1.4 遺伝学的安定性試験を含む一般特性試験
2. ICH G5A( R2) における改訂の概要
2.1 動物実験代替法の推奨と分子生物学的手法の活用
2.2 特性解析された細胞株への柔軟なアプローチ
3. 課題点と今後の展開
おわりに
第3章 『原材料管理における安全性評価と確保』
はじめに
1. バイオ医薬品製造における原材料管理
1.1 セルバンク
1.2 培地と培地添加物
1.3 その他の原材料
2. 原材料に対する外来性感染性物質の不活化処理
2.1 高温短時間(HTST)処理
2.2 培地・培地添加物のウイルスフィルターろ過処理
2.3 紫外線照射
3. 動物由来原料の管理
4. 課題と今後の展望
おわりに
第4章 『ウイルスクリアランス試験の原理、評価工程の選定と試験デザイン』
はじめに
1. ウイルスクリアランス試験の目的
1.1 患者への安全性の視点
1.2 規制要件からの視点
2. ウイルスクリアランス試験の基本原理
3. ウイルス不活化/ 除去工程の設定
3.1 ウイルス不活化に有効な工程
3.1.1 低pH 処理
3.1.2 溶媒・界面活性剤処理
3.1.3 加熱処理(パスツリゼーション)
3.1.4 紫外線照射(UV-C)
3.1.5 その他のウイルス不活化方法
3.2 ウイルス除去に有効な工程
3.2.1 アフィニティークロマトグラフィー
3.2.2 イオン交換クロマトグラフィー
3.2.3 疎水性相互作用クロマトグラフィー
3.2.4 ハイドロキシアパタイトクロマトグラフィー
3.2.5 ウイルス除去フィルターろ過工程
4. ウイルスクリアランス試験のデザイン
4.1 モデルウイルスの選定
4.2 ウイルスのスパイク量
4.3 評価工程の選定
4.4 評価工程におけるプロセスパラメーターの設定
4.4.1 ウイルス不活化工程(低pH 処理)の留意点
4.4.2 ウイルス不活化工程(溶媒・界面活性剤処理)の留意点
4.4.3 クロマトグラフィーの留意点
4.4.4 ウイルス除去フィルターろ過工程の留意点
4.5 ウイルス感染価の評価方法の選定
4.6 目標とする総ウイルスクリアランス指数の設定とウイルス安全性の評価
4.7 試験の再現性
おわりに
第5章 『ウイルスクリアランス試験の実験及び評価方法』
はじめに
1. ウイルスクリアランス試験の準備
1.1 試験サイトの選定
1.2 試験計画の立案
1.3 試料、試液及び資材の準備
1.4 ウイルスクリアランス試験(予備試験)
1.5 スケールダウンモデルの評価(スケールダウン試験・モック試験)
1.5.1 スケールダウン試験
1.5.2 モック試験
2. ウイルスクリアランス試験(本試験)の実施及び結果の解析
2.1 ウイルスクリアランス試験(本試験)の実施
2.1.1 ウイルス不活化工程(低pH 処理)の実施例
2.1.2 ウイルス不活化工程(溶媒・界面活性剤処理)の実施例
2.1.3 クロマトグラフィー工程(Flow through mode)の実施例
2.1.4 クロマトグラフィー工程(Bind-elute mode)の実施例
2.1.5 ウイルス除去フィルターろ過工程の実施例
2.2 ウイルスクリアランス指数の計算及び工程の評価
2.3 総合的なウイルスクリアランス指数の算出
2.4 バイオ医薬品のウイルス安全性評価
2.5 資料の保管
まとめ
第6章 『ウイルス安全性管理における次世代シーケンシング(NGS)の活用』
はじめに
1. NGS 試験導入議論の背景
1.1 初期の業界動向
1.2 動物試験3Rs 原則を遵守する意識の高まり
1.3 モダリティの多様化
1.4 従来法の課題を克服する手段として
2. ICH Q5A(R2)における記載
2.1 NGS 試験の有用性
2.2 NGS 試験を実装する際の留意事項
3. NGS 試験の構成要素と留意点
3.1 核酸の回収・精製
3.1.1 回収バイアスの検証
3.1.2 被験試料の採取と管理
3.1.3 検出感度を高めるためのアプローチ
3.1.4 核酸の品質管理
3.2 ライブラリ調製
3.3 シーケンシング
3.3.1 シーケンサーの機種選択
3.3.2 出力データ量
3.3.3 シーケンシングランの品質管理
3.3.4 マルチプレックス化の検討
3.4 データ解析
3.4.1 リードデータの品質
3.4.2 標的ウイルスを限定した解析
3.4.3 参照ウイルスデータベース
3.4.4 データ解析パイプライン
3.5 解析結果の解釈
3.6 フォローアップ解析
4. NGS 試験導入の推奨ケース
4.1 セルバンクの特性解析
4.2 未加工/ 未精製バルクに対する工程内管理試験
4.3 感染性を有するウイルス製品等
おわりに
第7章 『次世代シーケンシング(NGC)試験の分析法バリデーション実施及び薬事申請における留意点』
はじめに
1. NGS 試験のバリデーションアプローチ
1.1 分析法バリデーション
1.2 評価すべきパラメータ
1.2.1 検出限界(LOD)
1.2.2 特異性(Specificity)
1.3 ジェネリックバリデーション
1.4 製品特異的ベリフィケーション/ クオリフィケーション
2. スパイク用標準物質の選択と管理
2.1 選択時の考慮事項
2.2 スパイク用標準物質の品質管理
2.3 入手可能な標準ウイルスパネル
3. 薬事申請に向けた課題
3.1 承認事項と変更管理
3.2 従来試験の代替法としてのNGS 利用
3.3 NGS 試験の一部を変更する際の変更管理
3.3.1 モジュラーバリデーション
3.3.2 End-to-endバリデーションの再実施が望ましいケース
3.3.3 再バリデーションが不要と判断できるケース
3.4 その他の対応事項
4. ウイルス種ごとの検出バイアス
5. データ解析システムのバリデーション
おわりに
第8章 『連続生産特有のウイルス安全性評価の留意点』
はじめに
1. バッチ生産方式と連続生産方式
2. 連続生産におけるウイルスクリアランス工程の課題と考慮点
3. ICH Q5A(R2)ガイドラインとトレーニングマテリアル
3.1 ICH Q5A(R2)ガイドライン
3.2 ICH Q5A(R2)トレーニングマテリアル
4. 連続生産方式におけるウイルス安全性評価の留意点
4.1 培養工程
4.1.1 細胞基材の適格性評価
4.1.2 内在性レトロウイルス様粒子(RVLP)
4.1.3 未加工/未精製バルク(Unprocessed Bulk)
4.1.4 外乱への対応
4.2 マルチカラムキャプチャー
4.3 連続的なウイルス不活化
4.3.1 滞留時間分布の設定・設計の例
4.4. 複数のクロマトグラフィーカラムを接続したポリッシング工程
4.4.1 工程設計上の考慮点
4.4.2 ウイルスクリアランス試験
4.5 ウイルスろ過工程(Virus Filtration)
4.5.1 ウイルスクリアラス試験
おわりに
第9章 『遺伝子組み換えウイルスベクターのウイルスクリアランス』
はじめに
1.ウイルスベクターのウイルス安全性確保と課題
2.ウイルスベクターの製造方法と下流工程でのウイルスクリアランス
2.1 AAV製品の発現系の多様性とモデルウイルスの選定
2.2 AAV製造のウイルス除去・不活化工程
2.2.1 不活化処理
2.2.2 クロマトグラフィーによるウイルス除去
2.2.3 AAV製品の製造に適したウイルス除去フィルター
2.3 AAV製造の下流工程におけるウイルス除去フィルターの適用例
3.上流工程のバリアとしての原材料に対するウイルスリスク低減策
3.1 原材料に対する高温短時間処理による不活化例
3.2 原材料に対するウイルスろ過の適用事例
3.2.1 培地ろ過の適用例
3.2.2 ヒト血小板溶解物(Human Platelet Lysate:HPL)へのウイルス除去フィルターの適用
おわりに
第10章『Prior Knowledge(既に得られている知識)の活用:ウイルスクリアランス試験の合理化』
1. ICH Q5A(R2)とプラットフォームバリデーション
1.1 プラットフォームアプローチ
1.2 既に得られている知識(Prior Knowledge)
2. Prior Knowledgeの適用例
2.1 低pH処理での適用例
2.2 界面活性剤処理の適用例
2.3 ウイルスろ過(Virus Filtration:VF)での適用例
2.4 クロマトグラフィー工程での適用例
3.業界における Prior Knowledge の活用状況
3.1 FDA における BLA および IND 申請での適用状況
3.2 製薬企業における In-house データ解析例
3.3 BioPhorum による業界横断的解析
おわりに
著者
| 櫻井 陽 (独)医薬品医療機器総合機構(PMDA) |
| 片山 政彦 旧所属(エーザイ(株)及び持田製薬(株)) |
| 杉原 努 ブリストル・マイヤーズ スクイブ(株) |
| 平澤 竜太郎 第一三共(株) |
| 中村 奈央 住友ファーマ(株) |
| 本郷 智子 旭化成ライフサイエンス(株) |
目次
| 全体の章立て |
第1章 『ICH Q5A(R2):バイオ医薬品のウイルス安全性評価改訂の意図とそのポイント』
第2章 『セルバンクを対象とする外来性感染性物質に関する種試験項目の設定と特性解析』
第3章 『原材料管理における安全性評価と確保』
第4章 『ウイルスクリアランス試験の原理、評価工程の選定と試験デザイン』
第5章 『ウイルスクリアランス試験の実験及び評価方法』
第6章 『ウイルス安全性管理における次世代シーケンシング(NGS)の活用』
第7章 『次世代シーケンシング(NGC)試験の分析法バリデーション実施及び薬事申請における留意点』
第8章 『連続生産特有のウイルス安全性評価の留意点』
第9章 『遺伝子組み換えウイルスベクターのウイルスクリアランス』
第10章 『Prior Knowledge(既に得られている知識)の活用:ウイルスクリアランス試験の合理化』
| 詳細内容 |
第1章 『ICH Q5A(R2):バイオ医薬品のウイルス安全性評価改訂の意図とそのポイント』
1. ICH についての基礎知識
2. ICH Q5A のこれまでの流れ
3. ICH Q5A(R2)の改定方針
4. 新しいタイプの製品について
5. 新しい製造技術について
6. 新しいウイルスの検出技術
7. 新しいウイルスクリアランスの評価方法
8. その他の改正点
最後に
第2章 『セルバンクを対象とする外来性感染性物質に関する種試験項目の設定と特性解析』
はじめに
1. バイオ医薬製造用のセルバンクと各種試験
1.1 微生物学的試験と純度試験
1.2 外来性及び内在性ウイルス試験
1.3 透過型電子顕微鏡による解析とウイルスクリアランス試験
1.4 遺伝学的安定性試験を含む一般特性試験
2. ICH G5A( R2) における改訂の概要
2.1 動物実験代替法の推奨と分子生物学的手法の活用
2.2 特性解析された細胞株への柔軟なアプローチ
3. 課題点と今後の展開
おわりに
第3章 『原材料管理における安全性評価と確保』
はじめに
1. バイオ医薬品製造における原材料管理
1.1 セルバンク
1.2 培地と培地添加物
1.3 その他の原材料
2. 原材料に対する外来性感染性物質の不活化処理
2.1 高温短時間(HTST)処理
2.2 培地・培地添加物のウイルスフィルターろ過処理
2.3 紫外線照射
3. 動物由来原料の管理
4. 課題と今後の展望
おわりに
第4章 『ウイルスクリアランス試験の原理、評価工程の選定と試験デザイン』
はじめに
1. ウイルスクリアランス試験の目的
1.1 患者への安全性の視点
1.2 規制要件からの視点
2. ウイルスクリアランス試験の基本原理
3. ウイルス不活化/ 除去工程の設定
3.1 ウイルス不活化に有効な工程
3.1.1 低pH 処理
3.1.2 溶媒・界面活性剤処理
3.1.3 加熱処理(パスツリゼーション)
3.1.4 紫外線照射(UV-C)
3.1.5 その他のウイルス不活化方法
3.2 ウイルス除去に有効な工程
3.2.1 アフィニティークロマトグラフィー
3.2.2 イオン交換クロマトグラフィー
3.2.3 疎水性相互作用クロマトグラフィー
3.2.4 ハイドロキシアパタイトクロマトグラフィー
3.2.5 ウイルス除去フィルターろ過工程
4. ウイルスクリアランス試験のデザイン
4.1 モデルウイルスの選定
4.2 ウイルスのスパイク量
4.3 評価工程の選定
4.4 評価工程におけるプロセスパラメーターの設定
4.4.1 ウイルス不活化工程(低pH 処理)の留意点
4.4.2 ウイルス不活化工程(溶媒・界面活性剤処理)の留意点
4.4.3 クロマトグラフィーの留意点
4.4.4 ウイルス除去フィルターろ過工程の留意点
4.5 ウイルス感染価の評価方法の選定
4.6 目標とする総ウイルスクリアランス指数の設定とウイルス安全性の評価
4.7 試験の再現性
おわりに
第5章 『ウイルスクリアランス試験の実験及び評価方法』
はじめに
1. ウイルスクリアランス試験の準備
1.1 試験サイトの選定
1.2 試験計画の立案
1.3 試料、試液及び資材の準備
1.4 ウイルスクリアランス試験(予備試験)
1.5 スケールダウンモデルの評価(スケールダウン試験・モック試験)
1.5.1 スケールダウン試験
1.5.2 モック試験
2. ウイルスクリアランス試験(本試験)の実施及び結果の解析
2.1 ウイルスクリアランス試験(本試験)の実施
2.1.1 ウイルス不活化工程(低pH 処理)の実施例
2.1.2 ウイルス不活化工程(溶媒・界面活性剤処理)の実施例
2.1.3 クロマトグラフィー工程(Flow through mode)の実施例
2.1.4 クロマトグラフィー工程(Bind-elute mode)の実施例
2.1.5 ウイルス除去フィルターろ過工程の実施例
2.2 ウイルスクリアランス指数の計算及び工程の評価
2.3 総合的なウイルスクリアランス指数の算出
2.4 バイオ医薬品のウイルス安全性評価
2.5 資料の保管
まとめ
第6章 『ウイルス安全性管理における次世代シーケンシング(NGS)の活用』
はじめに
1. NGS 試験導入議論の背景
1.1 初期の業界動向
1.2 動物試験3Rs 原則を遵守する意識の高まり
1.3 モダリティの多様化
1.4 従来法の課題を克服する手段として
2. ICH Q5A(R2)における記載
2.1 NGS 試験の有用性
2.2 NGS 試験を実装する際の留意事項
3. NGS 試験の構成要素と留意点
3.1 核酸の回収・精製
3.1.1 回収バイアスの検証
3.1.2 被験試料の採取と管理
3.1.3 検出感度を高めるためのアプローチ
3.1.4 核酸の品質管理
3.2 ライブラリ調製
3.3 シーケンシング
3.3.1 シーケンサーの機種選択
3.3.2 出力データ量
3.3.3 シーケンシングランの品質管理
3.3.4 マルチプレックス化の検討
3.4 データ解析
3.4.1 リードデータの品質
3.4.2 標的ウイルスを限定した解析
3.4.3 参照ウイルスデータベース
3.4.4 データ解析パイプライン
3.5 解析結果の解釈
3.6 フォローアップ解析
4. NGS 試験導入の推奨ケース
4.1 セルバンクの特性解析
4.2 未加工/ 未精製バルクに対する工程内管理試験
4.3 感染性を有するウイルス製品等
おわりに
第7章 『次世代シーケンシング(NGC)試験の分析法バリデーション実施及び薬事申請における留意点』
はじめに
1. NGS 試験のバリデーションアプローチ
1.1 分析法バリデーション
1.2 評価すべきパラメータ
1.2.1 検出限界(LOD)
1.2.2 特異性(Specificity)
1.3 ジェネリックバリデーション
1.4 製品特異的ベリフィケーション/ クオリフィケーション
2. スパイク用標準物質の選択と管理
2.1 選択時の考慮事項
2.2 スパイク用標準物質の品質管理
2.3 入手可能な標準ウイルスパネル
3. 薬事申請に向けた課題
3.1 承認事項と変更管理
3.2 従来試験の代替法としてのNGS 利用
3.3 NGS 試験の一部を変更する際の変更管理
3.3.1 モジュラーバリデーション
3.3.2 End-to-endバリデーションの再実施が望ましいケース
3.3.3 再バリデーションが不要と判断できるケース
3.4 その他の対応事項
4. ウイルス種ごとの検出バイアス
5. データ解析システムのバリデーション
おわりに
第8章 『連続生産特有のウイルス安全性評価の留意点』
はじめに
1. バッチ生産方式と連続生産方式
2. 連続生産におけるウイルスクリアランス工程の課題と考慮点
3. ICH Q5A(R2)ガイドラインとトレーニングマテリアル
3.1 ICH Q5A(R2)ガイドライン
3.2 ICH Q5A(R2)トレーニングマテリアル
4. 連続生産方式におけるウイルス安全性評価の留意点
4.1 培養工程
4.1.1 細胞基材の適格性評価
4.1.2 内在性レトロウイルス様粒子(RVLP)
4.1.3 未加工/未精製バルク(Unprocessed Bulk)
4.1.4 外乱への対応
4.2 マルチカラムキャプチャー
4.3 連続的なウイルス不活化
4.3.1 滞留時間分布の設定・設計の例
4.4. 複数のクロマトグラフィーカラムを接続したポリッシング工程
4.4.1 工程設計上の考慮点
4.4.2 ウイルスクリアランス試験
4.5 ウイルスろ過工程(Virus Filtration)
4.5.1 ウイルスクリアラス試験
おわりに
第9章 『遺伝子組み換えウイルスベクターのウイルスクリアランス』
はじめに
1.ウイルスベクターのウイルス安全性確保と課題
2.ウイルスベクターの製造方法と下流工程でのウイルスクリアランス
2.1 AAV製品の発現系の多様性とモデルウイルスの選定
2.2 AAV製造のウイルス除去・不活化工程
2.2.1 不活化処理
2.2.2 クロマトグラフィーによるウイルス除去
2.2.3 AAV製品の製造に適したウイルス除去フィルター
2.3 AAV製造の下流工程におけるウイルス除去フィルターの適用例
3.上流工程のバリアとしての原材料に対するウイルスリスク低減策
3.1 原材料に対する高温短時間処理による不活化例
3.2 原材料に対するウイルスろ過の適用事例
3.2.1 培地ろ過の適用例
3.2.2 ヒト血小板溶解物(Human Platelet Lysate:HPL)へのウイルス除去フィルターの適用
おわりに
第10章『Prior Knowledge(既に得られている知識)の活用:ウイルスクリアランス試験の合理化』
1. ICH Q5A(R2)とプラットフォームバリデーション
1.1 プラットフォームアプローチ
1.2 既に得られている知識(Prior Knowledge)
2. Prior Knowledgeの適用例
2.1 低pH処理での適用例
2.2 界面活性剤処理の適用例
2.3 ウイルスろ過(Virus Filtration:VF)での適用例
2.4 クロマトグラフィー工程での適用例
3.業界における Prior Knowledge の活用状況
3.1 FDA における BLA および IND 申請での適用状況
3.2 製薬企業における In-house データ解析例
3.3 BioPhorum による業界横断的解析
おわりに
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