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ICH Q2(R2),Q14ガイドラインをふまえた
分析法バリデーション実施/分析法開発とCTD記載

<必要な統計手法・分析能パラメータ評価・妥当性/技術移転・同等性評価>

ICH Q2(R2):分析法バリデーション改訂
ICH Q14:分析法開発

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発刊日 2025年11月27日
体裁B5判並製本  約250頁
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ISBNコード978-4-86428-329-8
CコードC3047
▶ ICH 分析法バリデーションGL改定版(ICH Q2(R2))及び分析法開発GL(ICH Q14)
~主な改定項目、ラボ業務に求められること、より良い理解のための筆者(檜山先生)おすすめポイント~

▶ 製薬企業目線での分析法開発とライフサイクルマネジメントにおける運用と課題
~Expert Working Group (EWG)で交わされた議論等も踏まえ、製薬企業の目線で、
分析法開発とそのライフサイクルマネジメントの課題と両GLを運用することへの期待を解説~


▶「より進んだ手法」、AQbDを踏まえた分析法開発・分析法バリデーションとCTD記載
ICH Q2(R2)と同時に公表された新規GL:ICH Q14 分析法の開発では、
分析法のライフサイクルを通じて、原薬及び製剤の品質評価に適した分析法を
開発及び維持するための科学及びリスクに基づく手法
「より進んだ手法」を活用した場合のCTDへの記載内容を提案したCTDモックアップについて紹介


▶ 分析法バリデーションで必要な統計の基礎と分析能パラメータ評価・妥当性と基準値設定
正規分布と標準偏差/平均値の信頼区間/標準偏差の信頼区間/相関と回帰など
基準値の設定と妥当性確認/「生産者危険率の基準値」の求め方とその評価など


▶ 分析試験法の技術移転・試験法変更時の同等性評価
技術移転に係る規制文書/分析試験法技術移転プロセス/試験法の同等性評価など

▶ 分析法バリデーションの承認資料と添付資料の作成
CTD-Q 視点におけるMinimum Approach とEnhanced Approach
ATP を反映した分析法バリデーションの承認資料例示など


▶ 核酸医薬品のバイオアナリシス法
Hybridization Assay を用いるLBA 法/LC-MS 法

​<本書のポイント>


▼ICH 分析法バリデーションGL改定版(ICH Q2(R2))及び分析法開発GL(ICH Q14) 
 ・ラボ業務に求められることとは。
 ・主要な点としては,開発データをバリデーションデータとして使うことである。
 ・"より進んだ手法”による分析法の開発,変更マネジメントを系統化するため
  目標分析プロファイルの概念,使用とは。
 2つのガイドラインのより良き理解を進めるため,筆者のおすすめを記載する。


▼分析法開発とライフサイクルマネジメントの課題、及び製薬業界のICH Q2(R2)/Q14への期待 
 ICHQ2(R2)およびICHQ14に関連する内容について、コンセプトペーパーから読み取れるガイドラインの方向性、
 ガイドラインの記載、またその記載に至るまでにExpert Working Group (EWG)で交わされた議論等も踏まえ、
 製薬企業の目線で、分析法の開発とそのライフサイクルマネジメントにおける課題と両ガイドラインを運用
 することへの期待を述べる。


▼「より進んだ手法」、AQbDを踏まえた分析法開発・分析法バリデーションとCTD記載 
 ICH Q2(R2)と同時に公表された新規ガイドラインICH Q14 分析法の開発では、分析法のライフサイクルを
 通じて、原薬及び製剤の品質評価に適した分析法を開発及び維持するための科学及びリスクに基づく手法が
 提案されている。両ガイドラインとも、分析法の開発・維持・管理の実務や、医薬品の承認申請に影響を
 及ぼすものと考えられる。
 研究班で作成した「より進んだ手法」を活用した場合のコモン・テクニカル・ドキュメント(CTD)への
 記載内容を提案したCTDモックアップについて紹介する。


▼分析法バリデーションで必要な統計の基礎と分析能パラメータ評価・妥当性と基準値設定 
 サイエンティストである我々は、一を知って(サンプルのデータから)十を知る(試験をしなかったその他大勢の
 全体像を推測する)ということを行おうとしているわけです。分析法バリデーションでも、バリデーション時の
 試験精度がサンプルになり,これから当試験室で行うことになる試験の精度の保証が求めらるのです。
 そこで,少数のサンプルデータからまだ見ぬ全体像を把握することが統計の目的だと、筆者は思っています。

 基準値の設定は,安全性を保障できる製品の規格値や不合格品を出してしまうリスクなどを考慮して実施する
 ことになるが,まずは基準値の対象である分析能パラメータから説明する。
 分析能パラメータの妥当性は基準値に適合するかどうかで決まる。基準値設定の考え方と基準値の設定例を
 紹介した後、室内再現精度を例に基準値を計算で求める方法を解説する。


▼各試験における分析法バリデーション実施~業務で想定されるトラブルとその対応~ 
 分析バリデーションはなぜ必要か?
  ①申請時に必要だから
  ②製造移管後,試験でのトラブルがないようにするため
  ③規格幅に対し製造バラツキと試験バラツキで規格外(OOS)が出ないようにするため
 分析バリデーションは①のために行われているといっても過言ではない。なぜなら製造移管後に②、③の
 トラブルが起きるからである。本章では、様々な事例から分析バリデーションの考慮すべき視点と項目を
 見ていきたいと思う。


▼分析試験法の技術移転・試験法変更時の同等性評価 
 21 世紀に入り,Quality by Design(QbD)に基づいた製剤開発が行われるようになり,医薬品品質保証に
 対する取り組みは大きく変化した。しかし,設計された医薬品の品質評価の基礎となるのは依然として
 分析試験であり,信頼性の高い,そしてより高感度・特異性の高い試験法の開発が医薬品開発の成否に
 関わるものとなっている。さらに、医薬品開発のグローバル化や委受託製造が一般的になった今日、分析
 試験法の技術移転が,製薬企業における重要な取り組み,そして課題となっている。
 しかし,国をまたいだ移転の場合,それは単に技術的な問題だけではなく,文化的な問題・規制的な問題も
 関わり,時間と経費がかかる厄介な問題である。こうした技術移転を行う企業が直面する主な課題について,
 特に試験法に焦点を当て、そこでの留意点や評価法について筆者らの経験を基に紹介する。


▼分析法バリデーションの承認資料と添付資料の作成 
 ICH Q2(R2)とICH Q14を踏まえた分析法バリデーションの承認資料と添付資料について述べる。ICH Q14で
 説明されている分析法開発や分析法のライフサイクルマネジメントに関しては,分析法バリデーションが
 関わる部分には触れるが,詳細な解説には踏み込まず,ガイダンスの参照セクションを示すにとどめる。
 ICH Q14の適用範囲は広範で複雑であり,本書は分析法バリデーション中心に編纂するという趣旨であり,
 ICH Q2(R2)を中心に据え新ガイドラインへの申請資料作成対応策を記載することで読者の期待に沿う内容
 となることを期待したい。


▼核酸医薬品のバイオアナリシス法 
 近年、核酸修飾技術やDDS の向上によりこれらの問題を解決できるようになり、これまでの低分子医薬品では
 治療できなかった難治性疾患に対する新たな治療手段として注目を集めている。さらに、最近、核酸医薬品の
 開発は高脂血症や高血圧といった低分子や抗体医薬品と競合する生活習慣病領域にも広がっている。
 また、核酸医薬品の輸送技術の向上に伴い、静脈内投与や皮下投与が可能になり,生体内挙動を知るための
 生体内薬物濃度測定(バイオアナリシス)が重要になってきている。そのため本稿では,核酸医薬品の基本
 情報を概説するとともに、バイオアナリシス法について深堀りして紹介する。