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精密塗布における脱気・脱泡技術

脱気と脱泡の基本機能と相違、キャビテーションの発生要因、脱泡・脱気技術の具体的方法

受講可能な形式:【会場受講】のみ
 本セミナーでは、気泡の発生原理、要因から液内の溶存空気(気体)を減少する脱気技術、液中の微細気泡を除去もしくは溶解させる脱泡技術技術、関連する故障対策まで、わかりやすく解説する。
日時 2026年1月29日(木)  13:00~16:30
会場 東京・品川区大井町 きゅりあん  5F 第3講習室
会場地図
受講料(税込)
各種割引特典
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定価:本体45,000円+税4,500円
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11月30日までの1名申込み : 受講料 31,900円(E-mail案内登録価格 31,900円)
 定価/E-mail案内登録価格ともに:本体29,000円+税2,900円
  ※1名様で開催月の2ヵ月前の月末までにお申込みの場合、上記特別価格になります。
  
※本ページからのお申込みに限り適用いたします。※他の割引は併用できません。
  ※他の割引は併用できません。
配布資料製本テキスト(会場にて直接お渡しします)
備考※講義中の録音・撮影はご遠慮ください。
※講義中の会場でのパソコン使用はキーボードの打音などでご遠慮いただく場合がございます。
※開催日の概ね1週間前を目安に、最少催行人数に達していない場合、セミナーを中止することがございます。
得られる知識・精密塗布での精緻、高度な面質実現及び高速化等の生産性向上に必要不可欠な脱泡、脱気技術の基礎から実用製造に至るまでの知識と技術が習得できる。
・各種の脱泡、脱気技術全般の特徴を比較しながら学べる事により、種々製品開発、製造における適切な技術・手段選択を行えるようになる。
・気泡あるいは濡れ性起因と想定される、各種故障に対して、適切な対応技術を習得できる。
対象 精密な脱泡、脱気技術は現代の精密塗布製造においては、不可欠の要素技術になっているが、多くのメーカ、関係部門において、この技術の基本・根幹を理解した上で、十分な技術対応、製造対応ができているとは言い難い。そこで、本技術を基本から理解して頂き、研究、開発、製造に活かして頂くために、精密塗布製造あるいは研究開発に関与している、あるいはこれから関わろうという技術者、管理担当者が広く対称になる。
 また、精密塗布に関わっており、脱泡、脱気技術に関心があるが、今まで接する機会がなく、その基礎的内容・特徴等を知りたい関係者も対象になる。

セミナー講師

NYコンサルタント 代表 成瀬 康人 氏

[プロフィール]
 富士フィルム(株)に長年勤務し、精密塗布技術の根幹部分での技術開発と製造実用化、それに基づく、塗布機建設・改造及び塗布欠陥解析技術、故障対応技術及び関連重要技術となる脱気・脱泡技術、調送液技術、乾燥技術等の開発実用化を手がけてきた。
 塗布技術としては、現在の精密塗布技術となっているスロット、スライド、カーテン等の各種ダイコート技術の開発実用化、そして世界初の精密バーコート技術全般の開発実用化及び塗布機の建設を国内外で数多く手掛けた。バーコート技術のなかではバーコーティングロッドも重要な位置を占めるがワイヤーを使用しないWLバー技術の初期から実用化までをメーカーに協力頂き実現した。現在では、国内外の多くのメーカーで活用されるに至っている。また、前記プロセス開発のなかで、画像材料、光学材料、印刷材料等の商品実用化にも従事した。従って、現在の精密塗布技術全般及び関連重要技術について、様々な経験と知見を有している。
 退社後は、コンサルティング会社を設立し、日本、韓国、中国、台湾等で代表的企業を始め、多くの企業で数多くの技術指導、商品化指導、及び塗布機の建設等を10年以上にわたり現在も実施している。 セミナーも海外で数多く、多岐の分野で実施している。

セミナー趣旨

 最近の精密塗布においては、均一で高品質な面質を確保し、かつ高速対応するため塗布そのものの高度化、精密化だけでなく、その周辺技術が極めて重要になっている。そのため塗布液調整においては、気泡、泡のない液の製造がポイントになる。
 気泡は液調整の段階だけでなく、塗布工程そのもの、及び液の送液工程でも発生する。その抑止のためには、その発生原理、要因を理解し、その防止技術と装置の導入が不可欠となるが、現在多くの企業で十分な対応がとれているとは言い難い。技術の根幹は液内の溶存空気(気体)を減少する脱気技術と液中の微細気泡を除去もしくは溶解させる脱泡技術になる。そしてその両方が重要である。そこで、本セミナーにおいては、上記観点にたち、本技術を研究と生産活動に反映し、併せて、関連する故障に対しても適切に対応するため、その全貌をわかり易く、解説したい。

セミナー講演内容

1.脱泡技術と脱気技術は異なる
 1.1 脱気と脱泡の基本機能と相違
 1.2 気泡と溶解空気の発生
 
2.キャビテーションとは
 2.1 キャビテーションの基本
 2.2 配管でのキャビテーションのしくみ
 2.3 コータでのキャビテーション
 2.4 超音波でのキャビテーション
 
3.精密塗布における脱気と脱泡技術の役割
 3.1 塗布欠陥(凹状欠陥)と脱泡・脱気技術との関係
 3.2 精密塗布工程における気泡発生、溶存空気増加プロセス
 
4.脱気技術
 4.1 脱気技術の概要
 4.2 脱気技術の塗膜形成、乾燥工程での寄与
  4.2.1 塗膜形成、乾燥工程での発泡抑制
  4.2.2 UV硬化プロセスでの硬化不良防止
 4.3 脱気技術の方法
  4.3.1 脱気技術の原理
  4.3.2 減圧方式
  4.3.3 膜脱気方式
 4.4 膜脱気技術の詳細
  4.4.1 脱気能力の基本要因
  4.4.2 膜形態、構造
   4.4.2.1 膜形態
   4.4.2.2 膜の充填形態と能力
  4.4.3 処理条件と脱気能力
  4.4.4 流体(塗布液)を流すサイドの差異
  4.4.5 水蒸気の脱気性能への影響
  4.4.6 膜脱気の効率増加法
 4.5 脱気装置の関連機器
  4.5.1 真空脱気ポンプ
  4.5.2 溶存酸素計
 
5.脱泡技術
 5.1 脱泡技術の概要
 5.2 脱泡技術の具体的方法
  5.2.1 浮上分離方式
  5.2.2 減圧脱泡方式
  5.2.3 遠心力利用方式
  5.2.4 超音波方式
   5.2.4.1 浮上分離方式
   5.2.4.2 溶解除去方式
 5.3 超音波周波数の意味、効果
 5.4 超音波振動について ―考え方と対応のまとめ―
 5.5 脱泡装置
  5.5.1 気液比重差利用方式  
  5.5.2 遠心力利用方式
  5.5.3 薄膜化方式
  5.5.4 超音波溶解方式
  5.5.5 複合方式 その他

□ 質疑応答 □