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X線光電子分光法(XPS、ESCA)の基礎と
実務活用テクニック・ノウハウ

X線光電子分光法の原理から測定・解析の手順やコツ、ノウハウまで

受講可能な形式:【Live配信】のみ
間違った理解や手順で測定、解析を行っていませんか?
"正しい"X線光電子分光法(XPS:X-ray Photoelectron Spectroscopy / ESCA:Electron Spectroscopy for Chemical Analysis)の使い方を解説
日時 2024年5月28日(火)  10:30~16:30
会場 オンライン配信セミナー  
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特典【セミナー受講特典コンサルティング】 ※ コンサルティング料は受講料とは別になります。
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  ※間近でのお申込みの場合、セミナー資料の到着が開催日に間に合わないことがございます。
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備考※講義の録音・録画・撮影はご遠慮ください。
※開催日の概ね1週間前を目安に、最少催行人数に達していない場合、セミナーを中止することがございます。
主催者より【受講に際しての注意事項】
 大変申し訳ございませんが、講師とご同業(経営・人事研修・技術コンサルタント、またはこれに類する事業を手掛けている等)の方のご参加はお断り申し上げます。
得られる知識・表面分析の基礎
・表面分析の考え方と活用法
・XPSの手法基礎
・測定のコツ、ポイント
・解析のコツ、ポイント
対象・研究開発部門、分析部門、製造部門、品質保証部門など技術部門全般
・若手から中堅を中心とした担当者
・XPSの教育を行うリーダー、マネージャー

セミナー講師

セミナー趣旨

 表面、界面はあらゆる技術や製品の基盤となるものであり、現在扱われる材料やプロセス、技術、商品で表面や界面が関与していないものは無いと言っても過言ではありません。そのため様々な分析手法が開発されており、その中の代表がX線光電子分光法(XPS、ESCA)です。装置の発達で測定は比較的容易になってきているとはいえ、それと共に間違った理解や手順で測定、解析を行い、正しい情報が得られていないケースが増えています。

 一方で市販の書籍やセミナー等でも原理の解説を中心としたものが多いと言えます。原理の理解は重要ですが、現実には多くのXPSユーザーはXPSの開発者ではなく、利用者(アプリケーションユーザー)と言えます。したがって、求められているのは、原理は必要最低限に、それよりも、現場実務でXPSを活用するためのサンプリング、測定、解析といったテクニックやノウハウです。そして、XPS活用において必要不可欠な表面や界面の理解です。

 本講では、表面、界面の基礎から、XPSの原理の基礎はもちろん、実務活用にフォーカスした測定、解析の考え方、手順、技術的テクニック、コツやノウハウを豊富な応用事例を交えて解説します。

セミナー講演内容

1.表面とは
 表面はバルクとは異なり極めて特異な領域である表面を解析するために必要不可欠な、表面の定義、表面を決定づける要素と現象などについて解説します。

2.表面分析の分類
 表面分析はXPSだけではなく数多くのものがあります。表面を知る上ではそれらの表面分析手法を目的や状況に応じて使い分けなければならず、そのために知っておくべき代表的な表面分析手法の特徴等について解説します。

3.サンプルの取り扱い
 表面分析、特に極表面分析であるXPSの活用において必須となる試料の取り扱い、さんプリンについて解説します。

 3.1 表面分析の勘所
 3.2 サンプリングの方法と注意点
 3.3 分かりにくい裏表の明示
 3.4 試料汚染(コンタミネーション)の例

4.XPSの基本
 XPSを活用するにおいて必要となる原理や特徴、装置の解説から、スペクトル、様々なスペクトルに現れるXPSに特異な現象などについて、その対応や活用について解説します。

 4.1 XPSの原理と特徴
 4.2 XPSの検出深さ
 4.3 XPS装置の基本構造
 4.4 ワイドスキャン(サーベイスキャン)
 4.5 ナロースキャン(代表的な元素)
 4.6 バックグラウンド
 4.7 エネルギー損失ピーク
 4.8 シェイクアップサテライト
 4.9 電荷移動サテライト
 4.10 金属ピークの非対称性
 4.11 サテライトピークの利用

5.測定条件
 XPSの測定条件をどのように考えて、決定していけばよいかについて、測定条件の違いによる影響の実例などを交えて解説します。

 5.1 積算回数
 5.2 パスエネルギーの影響
 5.3 ピークの重なり

6.チャージアップ対策
 XPSの宿命とも言えるチャージアップの原理、メカニズムと対処について、具体的な方法や条件、上手く補正ができない時の対処ノウハウなどについて解説します。

 6.1 チャージアップとは
 6.2 チャージアップの影響と対応
 6.3 帯電中和のメカニズム
 6.4 同軸照射型帯電中和
 6.5 チャージアップ補正条件と中和銃の設定例
 6.6 化学状態による違い
 6.7 チャージアップ補正テクニック

7.解析の基本
 解析の基本である定性、定量についてスペクトル前処理等も含めて解説します。

 7.1 バックグラウンド処理
 7.2 PSにおける定量と感度係数
 7.3 より正確な定量値を得るために
 7.4 ピーク分離のテクニック

8.化学状態解析
 XPSの最大の特徴の一つでもある化学状態解析について、その解析原理から解析手順、注意を要する特異ケースなどについて実例を交えながら解説します。

 8.1 元素同定と化学状態の同定
 8.2 ケミカルシフト
 8.3 ポリマーの分析例
 8.4 金属の価数評価
 8.5 ケミカルシフトの注意点

9.構造解析
 通常XPSでは行われない結晶構造解析を例として、一般的に用いられるコアピーク以外のオージェ領域などを併用した高度な解析について解説します。

 9.1 Tiの結晶構造(アナターゼ&ルチル)解析
 9.2 XRDとの比較
 9.3 XPSによる光活性解析
 9.4 オージェピークの活用
 9.5 オージェパラメーターの活用

10.深さ方向分析
 通常の表面分析と共に多くの場面で用いられるXPSデプスプロファイリングについて、測定手順、条件設定から注意点と対策などについて解説します。

 10.1 角度変化法
  ・深さ方向の原理
  ・解析の限界と注意点
 10.2 イオンエッチング
  ・デプスプロファイルのワークフロー
  ・エッチングレートの決定
  ・条件設定のポイント
  ・注意すべきこと
 10.3 測定ダメージとその抑制
  ・イオンエッチングダメージ
  ・クラスターイオン銃
  ・エッチング条件
 10.4 HAXPES

11.イメージング
 導入が広がっているXPSイメージング測定について、測定例を示しながらその原理や測定、解析について解説します。

12.ハイブリッド分析
 実際の分析評価においては残念ながらXPSだけでは十分ではないことも多く、そのような場合の評価の考え方、方法として複数手法の組み合わせについて解説します。

13.その他補足

 13.1 正体不明のピークシフト
 13.2 再汚染の影響
 13.3 参考文献等
 13.4 ちょっと便利なサイトやソフト

14.解析の実例

 14.1 XPSによる紫外線照射PIの解析
 14.2 表面構造変化の解析(XPS)
 14.3 気相化学修飾法

15.まとめと質疑