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<関心度の高いIEC国際規格による評価方法も解説>
EV電動化モビリティの高電圧絶縁評価技術の基礎と実例

~モビリティ電動化における熱・電気絶縁システムの評価技術~
~関連IEC国際規格と高機能性樹脂材料開発~

■電動化モビリティの熱対策・電気絶縁技術の最新技術動向■
■電動化に必須の高電圧絶縁技術■ ■IEC国際規格による電気絶縁評価方法■
■部分放電計測とAC/インパルス絶縁評価法■ ■実機インバータ駆動モータの絶縁評価試験■

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★ 高電圧絶縁技術を基礎から徹底解説!高品質な絶縁設計と信頼性評価法へ。
日時 【Live配信(アーカイブ配信付)】 2025年8月28日(木)  10:00~17:00
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【アーカイブの視聴期間】2025年8月29日(金)~9月4日(木)まで
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※視聴期間は終了翌日から7日間を予定しています。またアーカイブは原則として編集は行いません。
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備考※講義中の録音・撮影はご遠慮ください。
※開催日の概ね1週間前を目安に、最少催行人数に達していない場合、セミナーを中止することがございます。

セミナー講師

兵庫県立大学 名誉教授 永田 正義 氏
<主な専門・ご活動・受賞など>
・電気学会 フェロー
・IEC国際規格第55委員会(巻線関係)、委員長
・電気学会A部門論文誌 前編修長
・電気学会技術調査専門委員会「ポリマーコンポジット絶縁材料におけるインフォマティクス応用に関する調査専門委員会」 委員
・電気学会技術調査専門委員会「インバータ駆動モータ絶縁評価法」 元委員長
・電気学会技術調査専門委員会「パワーモジュールの電気絶縁信頼性」 元委員
・実用的インバータ駆動モータ絶縁評価法、平成30年度電気学会・技術報告賞受賞
・関連テーマでの講演、執筆多数

セミナー趣旨

 世界の脱炭素戦略の中心がモビリティの「電動化」であり、現在、電気自動車(EV)、空飛ぶクルマ、電動化航空機、電動化船舶等において開発が加速している。xEV関連の主駆動系と車載電装部品において、高出力・トルク化、小型・軽量化、高機能化が技術革新のポイントである。例えば、高速充電のためにバッテリーだけでなく、今やEVモータの駆動電圧が800V仕様に高電圧化されている。これらの800Vアーキテクチャー採用により、EMC(サージ)、熱と電気的絶縁性の問題がより厳しくなり、その対策のためのマネジメント、品質評価法が今最も必要とされる技術である。各要素部品の温度の急上昇は絶縁性能を著しく低下させ、サージが重畳する高いインパルス電圧によって部分放電や沿面放電が発生し易くなる。材料の熱劣化や絶縁破壊につながる部分放電発生のメカニズムを十分理解をした上で電動化モビリティに適応できる高機能な樹脂材料を開発することが重要である。

 一方、EV用モータ等の品質を保証する電気的絶縁評価法のIEC国際規格はまだ発効されておらず、産業用インバータ駆動モータにおける関連IEC規格を参考にするに留まっており、その規格の適用の妥当性についてはまだ十分議論されていない。

 本講演では、駆動モータ、巻線、スロットライナー、バスバー、パワーモジュールの基板材料と封止材、PCU等の回路基板、バッテリーパッケージ、等々に関する高電圧絶縁技術について基礎から徹底解説し、原理から理解することでこれらのモビリティ搭載部品の高品質な絶縁設計と信頼性評価法を習得することを目的としている。また、産業用モータと巻線のIEC規格について紹介し、電動化モビリティ分野への適用性と課題について解説する。さらに、自社開発の高機能な樹脂素材をEV/HEVの構成部品に適応する場合、その電気的絶縁特性の計測技術について分かり易く解説する。

セミナー講演内容

<得られる知識、技術>
・電動化モビリティ分野における樹脂材料の開発・応用と高電圧絶縁技術の最新動向
・電動化におけるの高電圧化、高周波化、熱対策に向けた高電圧絶縁の課題と対策
・モータ・材料等の電気的絶縁システムのIEC国際規格と課題点
・樹脂フィルム、パワーモジュール、電子回路基板の絶縁評価法
・EV用平角巻線の高温、高湿、低気圧下でのAC/インパルス絶縁評価法
・産業用インバータ駆動モータのIEC規格に準拠したインパルス絶縁評価法
・EV用ヘヤピンステータのAC/インパルス絶縁評価法と絶縁弱点箇所

<プログラム>
1.電動化モビリティの熱対策・電気絶縁技術の最新技術動向

 1.1 EV/HEV駆動モータの小型軽量化、高電圧化に向けた技術動向
 1.2 電動化要素部品の信頼性設計・評価に向けた熱・絶縁技術動向
 1.3 高耐熱性、高熱伝導化に向けた高機能樹脂素材の適用動向

2.電動化に必須の高電圧絶縁技術の基礎
 2.1 絶縁破壊につながる部分放電、沿面放電とは何か? 
 2.2 高電圧化、高温化、高周波化すると部分放電(PD)が発生し易くなるのはなぜか? 
 2.3 周囲環境(温度、湿度、気圧)で大きく変化するPD発生メカニズム
 2.4 PDはどこで発生するのか? 絶縁の弱点部位を重点対策
 2.5 従来の交流試験とは異なるインパルス電圧波形による評価試験の必要性
 2.6 樹脂材料の熱的特性と電気的特性の評価方法とは?
 2.7 樹脂材料の複合的劣化メカニズム、部分放電と材料との物理・化学的相互作用
 2.8 ナノコンポジット材料の高絶縁性とその高機能化のメカニズム
 2.9 パワーモジュール等の絶縁構造と熱抵抗の関係、熱・絶縁劣化メカニズム
 2.10 熱劣化すると絶縁破壊の前兆である部分放電が発生し易くなる。
 2.11 絶縁破壊電圧よりも部分放電が発生する電圧(PDIV)を予測し、計測する。
 2.12 PD発生をどのように予測するのか? ―絶縁設計に必須事項―
 2.13 PD発生をどのように計測するのか? ―製品の品質保証に必須の計測技術―

3.IEC国際規格による電気絶縁評価方法
 3.1 インバータ駆動モータ(産業用)の関連IEC規格(IEC60034-18-41, IEC61934, IEC TS 60034-27-5)
 3.2 電気絶縁システムの熱耐久性、寿命を評価する規格(IEC61857)
 3.3 モータ巻線の寿命評価試験(IEC TS 63263) 
 3.4 駆動モータのPD-Freeの検証とインパルス試験電圧
 3.5 ヘアピンモータ(EV用)への適応性
 
4.樹脂絶縁材料とモータ・巻線の部分放電計測とAC/インパルス絶縁評価法

 4.1 AC試験器とインパルス試験器との違い
 4.2 電源(AC、インパルス)と各種計測センサーの選定
 4.3 実験装置、環境要因設定、計測方法
 4.4 データのばらつきの要因
 4.5 印加電圧波形(立ち上がり時間、パルス幅、周波数)とPDIV特性との関連性
 4.6 PDIV計測値の大きさを左右するセンサー感度とノイズレベル、閾値
 4.7 インパルス電圧の印加方法、データ収集と処理方法の具体例
 4.8 恒温恒湿槽を使ったPDIVの温度湿度依存性の計測の具体例と注意点
 
5.実機インバータ駆動モータの絶縁評価試験の実例

 5.1 EV用平角巻線のPDIV計測と寿命試験 
 5.2 プリント回路基板の高周波絶縁評価試験
 5.3 産業用モータのIEC国際規格に準拠した絶縁評価試験
 5.4 EV用ヘヤピンステータのインパルス絶縁評価試験と絶縁弱点箇所(重要) 

6.まとめ

  □ 質疑応答 □