“新”光学レンズ技術
~高度な製品仕様を実現させる設計ノウハウと材料・加工・評価~
監修 | 村中技術士事務所 所長 村中 昌幸 氏 |
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発刊日 | 2013年3月28日 |
体裁 | B5判並製本 414頁 |
価格(税込)
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ISBNコード | 978-4-86428-065-5 |
Cコード | 3058 |
幾何光学/波動光学/回折レンズ/走査レンズ/自由曲面/光ピックアップ/光学材料/非球面加工/プレスモールド
トータル的な技術習得による新しい光学レンズ技術開発の礎となる1冊!
著者
村中 昌幸 | 村中技術士事務所 |
河合 滋 | (株)オプト・イーカレッジ |
秋山 健志 | サイバネットシステム(株) |
沖 巌 | サイバネットシステム(株) |
安藤 貴真 | パナソニック フォト・ライティング(株) |
林 善紀 | (株)リコー |
赤津 和宏 | (株)リコー |
酒井 浩司 | (株)リコー |
宮武 直樹 | (株)リコー |
川本 忠夫 | (株)レンズ設計支援 |
祁 華 | HOYA(株) |
谷津 雅彦 | 日立コンシューマエレクトロニクス(株) |
西澤 紘一 | (株)みらい知的財産技術研究所 |
福田 将彦 | 東芝機械(株) |
福田 達也 | ミツエ・モールド・エンジニアリング(株) |
山口 修一 | (株)マイクロジェット |
大矢 尚司 | トライオプティクス・ジャパン(株) |
書籍趣旨
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・
☆ポイント☆
◎波動性を考慮した詳細な計算が必要な場合は?
◎信頼できる解析結果を得るためには、適切なシミュレーションツールの使い分けとは?
◎回折レンズの撮像系や光学系適用による性能向上への設計技術
◎高画質化・小型化・低コスト化に寄与するレンズの非球面化における自由曲面の応用
◎レンズエレメント毎に適した光学材料の特性は?熱可塑・熱硬化樹脂とガラス材料から探る!
◎非球面レンズ加工に必要な加工要素技術を徹底解説!ガラスモールド加工も網羅!
◎マイクロレンズ作製における注目技術!インクジェットプリントによる製造技術
◎各光学系における正確な評価・解析・測定技術による高精度製品への適応
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・
<まえがきより>
本書の対象である光学レンズの主たる学問領域は、言うまでもなく光学であるが、その実現には製品仕様に適した光学設計、レンズ材料、製造技術、測定評価など広範な技術が不可欠な総合技術である。
『技術は進んでいるが、事業では・・・』と冷やかされない優れた応用商品を開発・製造するには、上記した技術分野はもとより、その境界領域を含め広範な分野の、しかもアカデミックな理論から工学技術・設計ノウハウ・加工技能に至る広範な知見を基に新たな光学レンズ技術を創造することが不可避である。
本書誕生の背景には、「失われた20年」と言われる我が国の現状がある。例えば、デジタル化・コンピュータ化・ソリッドステート化の進歩進展に伴い、製品自体のみならず、設計ソフト・生産技術・測定評価設備など全てでその見方に大きな変革が余儀なくされている。即ち、普通の製品なら特に原理・理論を知らなくても設計ツール、生産設備を購入すれば、それなりのものは誰でも作れるようになってきている。右肩上がりの成長期やバブルの状況では、技術的であれ経営的であれ少々難があっても問題が表立たないが、一旦伸びが鈍化、ましてやマイナス成長になると種々のボロが出て来る。我が国がそのような状況にあるにもかかわらず、旧態依然とした発想に固執していたのでは終わりの見えない縮小均衡から脱し得ないという危機感である。…
…百科事典でないので本書で全てを網羅することは不可能である。頁数の制限により公知の球面加工や光学ガラスについては一部除外せざるを得なくなったことは、ご容赦戴きたい。本書が踏み台となって、必要に応じより高度な知見修得していただき、ガラパゴス化することなく新規な発想の技術開発に結びつくことを期待する。その結果として、終わりの見えない縮小均衡から脱し、持続的技術優位性を確保する技術並びに産業の発展に寄与することができれば望外の喜びである。本書が有効活用されることを心から祈念する。
最後に、本書刊行の意義をご理解戴き、快く執筆を引き受けて下さった方々に謝意を表します。
所長 村中昌幸
目次
第1章 レンズにおける光学現象
第1節 幾何光学
1. レンズのパラメータ
1.1 光学系における距離の表現法
1.2 光軸と主光線
1.3 焦点距離
1.4 主要点
1.5 像倍率
1.5.1 横倍率
1.5.2 角倍率
1.5.3 縦倍率
1.5.4 像倍率の間の関係
1.6 絞りと瞳
1.7 レンズの明るさ
1.8 画角
1.9 焦点深度と物体深度
1.9.1 焦点深度
1.9.2 物体深度
2. 球面による結像
2.1 フェルマの原理
2.2 ガウス光学
2.3 球面による結像
2.3.1 球面による屈折
2.3.2 球面による反射
2.4 合成結像系
2.4.1 焦点距離
2.4.2 像倍率
2.5 レンズによる結像
2.5.1 球面レンズによる屈折
2.5.2 焦点距離
2.5.3 光線の振れ角
2.5.4 薄レンズ近似
2.5.5 レンズのベンディング
2.5.6 レンズの組合せ
3. 収差
3.1 分散と色収差
3.1.1 波長分散
3.1.2 平均分散とアッベ数
3.1.3 分散式
3.1.4 色収差
3.1.5 色消しレンズ(アクロマートレンズ)
3.1.6 アポクロマートレンズ
3.2 単色収差
3.2.1 収差の表し方
3.2.2 波面収差
3.2.3 波面収差と光線収差の関係
3.2.4 ザイデルの5収差
第2節 波動光学
1. 光波の振幅と強度
1.1 振幅の複素数表示
1.2 光の強度
1.3 平面波
1.4 球面波
2. 干渉
2.1 二つの波の干渉
2.1.1 定在波
2.1.2 平面波と平面波の干渉
2.1.3 平面波と球面波の干渉
2.1.4 球面波と球面波の干渉
2.2 反射防止膜
2.3 干渉計
2.3.1 マイケルソン干渉計
2.3.2 フィゾー干渉計
3. 回折
3.1 ホイヘンスの原理
3.2 回折積分
3.3 フレネル回折
3.4 フラウンホーファ回折
3.5 空間的なフーリエ変換
3.6 レンズによる波面の変換
3.6.1 レンズの位相変換作用
3.6.2 レンズを透過する光の複素振幅
3.7 フラウンホーファ回折の例
3.7.1 点光源(ピンホール)の回折
3.7.2 平面波の回折
3.7.3 円形開口の回折
4. 波動光学的な結像
4.1 解像限界
4.2 光学伝達関数と結像
4.2.1 瞳関数
4.2.2 点像分布関数
4.3 伝達関数とインパルス応答
4.3.1 光学伝達関数
5. 偏光
5.1 直線偏光と円偏光
5.2 P偏光とS偏光
5.3 透過率と反射率
5.3.1 振幅透過率と振幅反射率
5.3.2 ブリュースタ角
5.3.3 反射光の位相変化
5.3.4 透過率と反射率
第2章 光学設計技術およびシミュレーションソフト
第1節 光線追跡法によるレンズ設計
1. 光線追跡法とシミュレーションソフトウェア
1.1 光線追跡法の種類
1.2 近軸光線追跡法と近軸量・収差係数
1.3 実光線(skew ray)の追跡計算
1.4 光線追跡法に基づいた波動光学的な計算
1.5 通常の屈折レンズ以外のレンズ
1.5.1 GRINレンズ
1.5.2 フレネルレンズ
1.5.3 回折レンズの取り扱い
2. レンズの設計およびシミュレーションソフトによる最適化(自動設計)
2.1 最適化の流れ
2.2 設計変数の設定
2.3 制約条件
2.4 評価関数
2.5 効果的な使用法
2.5.1 自動設計における問題点
2.5.2 その他の注意点
3. 光線追跡法をベースとした手法の制限(限界)
第2節 波動光学・電磁光学領域における現象とその適用範囲
1. 電磁光学領域の特徴
1.1 電磁光学と幾何光学の関係性
1.2 波動光学ツールの特徴と適用範囲
1.3 コヒーレント光とインコヒーレント光
1.4 電磁光学ベースの様々な解法
1.5 波長ドメインの解析ツール
1.6 時間ドメインの解析ツール
1.7 電磁光学のツールのマスター方程式
2. FDTD法と解析事例
2.1 FDTD法
2.2 FDTD法のツールの適用波長域について
2.3 空間グリッドと波長
2.4 不等分メッシュの注意点
2.5 境界条件
2.6 電気双極子光源
2.7 波長分散媒質,非線形材料での光の伝播
2.8 波長間干渉
2.9 バイナリ―グレーティングデバイス(回折格子)の解析事例
2.10 スーパーレンズ・スーパープリズム
第3章 各種光学レンズの設計手法
第1節 撮像用回折レンズの設計とナノコンポジット白色回折レンズの開発
1. 回折格子の効果
2. 回折レンズの設計方法
2.1 位相関数法による回折レンズの設計
2.1.1 設計方法
2.1.2 設計例
2.2 実形状への変換
2.2.1 回折段差高さの設計
2.2.2 位相関数から実形状への変換
2.3 回折格子の回折効率
3. 白色回折レンズの原理
4. 白色回折レンズの試作結果
第2節 自由曲面応用走査レンズの設計
1. レーザプリンタのプロセス概要
1.1 帯電
1.2 露光
1.3 現像
1.4 転写
1.5 クリーニング
1.6 除電
1.7 定着
2. レーザプリンタ光学系の基本構成
2.1 光源
2.2 カップリングレンズ
2.3 光偏向器
2.4 線像形成レンズ
2.5 走査レンズ
3. レーザプリンタ光学系の基本仕様
3.1 倍率誤差
3.2 走査ピッチむら
3.3 走査線曲がり
3.4 副走査ビームピッチ
3.5 ビームスポット径
4. 走査レンズ面形状の変遷と設計例
5. その他の設計例
5.1 斜入射光学系における自由曲面の応用
5.2 レーザプリンタ光学系への回折面採用
6. 走査レンズの加工
第3節 光ピックアップ対物レンズの光学設計と評価
1. 対物レンズの特性
1.1 使用波長(λ)と温度変化
1.2 開口数(NA)の決定
1.3 対物レンズの波面収差評価
1.3.1 ゼルニケ級数展開
1.3.2 波面収差と光線収差の関係
2. 光学設計事例
2.1 有限仕様型CD用対物レンズ
2.1.1 光学仕様
2.1.2 特許対策
2.2 CD/DVD互換対物レンズ
2.2.1 光学仕様
2.2.2 形状設計手順
3. 3波長互換対物レンズ
3.1 HD DVD/DVD/CD互換対物レンズ
3.1.1 光学仕様
3.1.2 回折光学素子を使った設計
3.2 BD/DVD/CD互換対物レンズ
3.2.1 光学仕様
3.2.2 回折光学素子を使った設計
4. 温度変化時のシミュレーション評価
4.1 単レンズ温度ドリフト計算
4.2 温度変化時のレンズパラメータの変更
5. 非球面形状測定評価
5.1 形状収縮からFigureとAccuracyの算出
5.2 生産時の非球面形状評価
第4節 眼鏡レンズの設計及び評価方法
1. 眼鏡レンズの収差
1.1 眼鏡レンズの光学系
1.2 眼球回旋後の姿勢を定めるリスティング法則
1.3 一般条件下の非点収差追跡
2 単焦点レンズの設計
2.1 球面レンズ
2.2 非球面レンズ
3 累進眼鏡レンズの設計
3.1 累進レンズの原理
3.2 累進レンズの設計
3.3 累進レンズの種類
4 累進レンズの見え方のシミュレーション
4.1 回旋網膜像の原理
4.2 眼鏡によるユガミ
4.3 眼鏡によるボヤケ
4.4 回旋網膜像の例
5 累進レンズの評価方法
5.1 明瞭指数
5.2 眼鏡倍率楕円と変形指数
5.3 スキュー変形指数
5.4 ユレ指数
6 まとめ及び累進レンズに関する最近の話題
第5節 自由曲面レンズ・ミラーによる超短投写液晶プロジェクタの光学設計
1. 液晶プロジェクタの構成
2. 照明光学系の光学技術
2.1 ダブルリフレクタ
2.2 インテグレータ技術
2.2.1 明るさ一様化の目的
2.2.2 マルチレンズ方式とロッドレンズ方式
2.3 偏光変換技術
2.3.1 偏光変換とは
2.3.2 偏光変換アレイ方式と偏光変換プリズム方式
2.4 高コントラスト化照明光学系
2.4.1 位相補償技術による高コントラスト化
2.4.2 メカ絞りによる高コントラスト化
3. 投写光学系の広角化技術
4. 再結像方式投写レンズ
5. 斜投写方投写光学系
5.1 斜投写方式
5.2 自由曲面光学素子
5.3 超短投写光学系
5.3.1 光学設計技術
5.3.2 超短投写距離プロジェクタ
第4章 光学レンズ材料の特性及び課題と応用
第1節 光学ガラス(レンズ素子)の基礎と応用
1. ガラスの基礎
1.1 ガラスの定義
1.2 ガラスの結晶化
2. 光学ガラスの基礎
2.1 透明性
2.2 屈折率
2.3 アッベ数
2.4 モールドレンズの基礎
第2節 次世代光学ガラス材料
1. 低分散ガラス
2. 耐ブラウニングガラス
3. 波長変換ガラス
4. 光ファイバ
5. 光ファイバレーザ
6. 赤外透過光ファイバ
6.1アルカリハライド系ガラス
6.2 カルコゲナイドガラス
6.3 その他赤外域ガラス
7. 屈折率分布レンズ
8. 光学ガラスの将来動向について
8.1 一般光学ガラス材料
8.2 光ファイバ材料
8.3 レーザガラス
8.4 光学系の波長領域拡大
8.5 環境対策など
第3節 熱可塑性プラスチック
1. プラスチックレンズの状況
2. レンズ用樹脂に要求される特性
2.1 要求光学特性
2.1.1 屈折率
2.1.2 分数・アッベ数
2.1.3 透過率・吸収・ヘーズ
2.2 光学特性以外の物性
2.2.1 物理的性質
2.2.2 機械的性質
2.2.3 熱的性質
2.2.4 電気的性質
2.2.5 化学的性質
2.3 耐久性・経時変化
2.4 加工性
3. 主要プラスチックレンズ材料
3.1 レンズ用熱可塑性樹脂の状況
3.2 メタクリル樹脂
3.3 シクロポリオレフィン樹脂
3.4 ポリカーボネート
3.5 フルオレンポリエステル樹脂
4. その他の熱可塑性プラスチック
5. 今後の展開
5.1 リフロー耐熱
5.2 n,νの範囲拡大
5.3 コスト低減その他
第4節 熱硬化性光学樹脂
1. レンズ用熱硬化性樹脂の特性,特徴
1.1 成形素材の特性
1.1.1 硬化方法
1.1.2 硬化条件
1.1.3 粘度と硬化収縮率
1.1.4 保存性
1.1.5 ポストキュア要否とその条件(温度×時間,雰囲気)
1.1.6 安全性・衛生性
1.2 重合硬化物の特性
1.2.1 屈折率
1.2.2 熱膨張係数
1.2.3 高温時の弾性率
2. 光学機器,エレクトロニクス機器レンズ用熱硬化樹脂
2.1 汎用熱硬化性樹脂
2.1.1 エポキシ樹脂
2.1.2 シリコーン樹脂(ケイ素樹脂)
2.1.3 LED(一般)の封止
2.1.4 高輝度白色LED封止レンズ
2.2 リフロー用耐熱樹脂
2.3 2Pレンズ用UV硬化樹脂
3. 眼鏡レンズ用注型材料
4. コンタクトレンズ用酸素透過性樹脂材料
5. 今後の展開
5.1 リフロー耐熱
5.2 n,νの範囲拡大
5.3 より使いやすい材料
第5章 光学レンズ製造技術
第1節 非球面加工
1. 超精密非球面化工機
1.1 駆動系
1.2 空気静圧主軸
1.3 多軸同期制御
1.4 周速制御
2. 応用事例・レンズアレイ加工
2.1 超精密加工機とレンズアレイ加工に必要な要素技術
2.2 高い位置決め性能と高速応答性
2.3 工具主軸の回転精度
2.4 加工実例
第2節 ガラスレンズのプレスモールド技術
1. ガラスモールド成形の歴史と本質
1.1 ガラスモールド成形法の歴史
1.2 ガラスモールド成形法の本質
2. ガラスモールド成形の要素技術
2.1 プリフォーム(光学ガラス)
2.2 金型(素材と加工)
2.3 コーティング(DLCを中心に)
3. 成形技術とシミュレーション
3.1 「ひけ」を抑制するための対策
3.2 成形シミュレーションの必要性
4. ガラスモールド成形の今後
第3節 プラスチックレンズ成形
1. プラスチックレンズ成形の現状と課題
2. 熱可塑性樹脂に適用されるレンズの成形法
2.1 射出成形
2.2 圧縮成形・熱プレス
2.3 押出成形
2.4 カレンダ・ロール転写加工
2.5 機械加工
3. 熱硬化性樹脂に適用されるレンズの成形
3.1 注型(キャスト)
3.1.1 眼鏡レンズの成形
3.1.2 LEDの封止・ポッティング
3.1.3 コンタクトレンズのスピンキャスト・スタティックキャスト
3.2 LIM成形
3.3 熱硬化性樹脂の射出成形・圧縮成形・トランスファ成形
3.4 2P法
3.5 押出法による屈折率分布(GRIN)レンズ製造
3.6 切削法・レースカッティング法
3.7 ウェハレベル(WLO)レンズ製造
4. 熱可塑プラスチックレンズの精密射出成形
4.1 プラスチックレンズの特異性
4.2 射出成形の技術
4.2.1 射出成形プロセスと成形システム
4.2.2 高精度成形の体系
4.2.3 成形欠陥の防止
4.2.4 高生産性成形技術
5. 型を使わないレンズ成形と成形法の今後の開発動向
5.1 型を使わないレンズ成形
5.2 プラスチックレンズ成形技術の今後の展開
第4節 インクジェット法によるマイクロレンズ形成
1. インクジェット法について
1.1 ピエゾ式インクジェットヘッドの吐出原理
1.2 ピエゾ式インクジェットによるマイクロレンズ作製例
1.3 静電式インクジェットの原理
1.4 静電式インクジェットによるマイクロレンズ作製例
1.5 各方式の特徴
2. インクジェット方式によるマイクロレンズ生成過程
2.1 ピエゾ方式による着滴直後からの接触角経過時間変化
3. 基材の濡れ性の影響
3.1 基材状態の違いによる液滴形状の違い
4. 実験に使用した装置
第6章 光学レンズの仕様及び評価法
第1節 光学エレメントの仕様と評価法
1. 単レンズの仕様と評価
1.1 偏芯測定
1.1.1 偏芯の定義と基準軸
1.1.2 偏芯の測定とその原理
1.1.3 非球面レンズ特有の偏芯収差
1.1.4 非球面軸の定義と基準軸
1.1.5 非球面レンズの偏芯測定方法
1.2 曲率半径,中心厚測定
1.2.1 球面の曲率半径測定
1.2.2 中心厚の測定
1.2.3 低コヒーレンス干渉計を使ったレンズ中心厚測定
1.3 屈折率の測定
1.3.1 単レンズの近軸公式を使った屈折率測定
1.3.2 屈折率の測定精度
1.4 形状測定
1.4.1 球面用干渉計
1.4.2 CGHを使った非球面用干渉計
1.4.3 三次元ディフラクトメトリーによる非球面形状測定
2. 各種プリズムの仕様と評価
2.1 頂角測定
2.1.1 計測原理
2.1.2 独自のキャリブレーション技術
2.1.3 頂角測定結果と応用測定装置
2.2 チルト,ピラミダルエラーの測定
2.3 透過偏角
第2節 複合レンズの仕様と評価法
1. 複合レンズの幾何的評価
1.1 面間偏芯測定と光軸解析
1.2 中心厚・面間測定
1.2.1 低コヒーレンス干渉
1.2.2 Geometric Distance の計算
1.2.3 測定結果
1.3 High End 複合レンズの光軸調芯
1.3.1 OptiCentric 3D Max の紹介
1.3.2 レンズ調芯
1.3.3 セル調芯と間隔補正
1.3.4 組立後完成結果
2. 複合レンズの光学性能評価
2.1 EFL測定
2.1.1 その他の焦点距離の測定
2.2 MTF測定
2.2.1 なぜMTF測定が必要か?
2.2.2 MTF測定原理と空間周波数について
2.2.3 光学系の仕様に応じたMTF測定
2.3 非点収差,ディストーション,像面湾曲,色収差,主光線角度などの測定
2.3.1 非点収差
2.3.2 光学ディストーション
2.3.3 Field解析DOFと像面湾曲
2.3.4 軸上色収差と倍率色収差の測定
2.3.5 周辺光量比と像側主光線角度の測定
2.3.6 逆投影型MTF測定の特徴
2.3.7 MTF測定機の紹介
2.4 透過波面収差
2.4.1 シャックハルトマンセンサー
2.4.2 測定事例① 高倍率顕微鏡対物レンズ
2.4.3 測定事例② 非球面メニスカスレンズの透過波面収差測定
2.4.4 測定事例③ 眼内レンズの測定
著者
村中 昌幸 | 村中技術士事務所 |
河合 滋 | (株)オプト・イーカレッジ |
秋山 健志 | サイバネットシステム(株) |
沖 巌 | サイバネットシステム(株) |
安藤 貴真 | パナソニック フォト・ライティング(株) |
林 善紀 | (株)リコー |
赤津 和宏 | (株)リコー |
酒井 浩司 | (株)リコー |
宮武 直樹 | (株)リコー |
川本 忠夫 | (株)レンズ設計支援 |
祁 華 | HOYA(株) |
谷津 雅彦 | 日立コンシューマエレクトロニクス(株) |
西澤 紘一 | (株)みらい知的財産技術研究所 |
福田 将彦 | 東芝機械(株) |
福田 達也 | ミツエ・モールド・エンジニアリング(株) |
山口 修一 | (株)マイクロジェット |
大矢 尚司 | トライオプティクス・ジャパン(株) |
書籍趣旨
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・
☆ポイント☆
◎波動性を考慮した詳細な計算が必要な場合は?
◎信頼できる解析結果を得るためには、適切なシミュレーションツールの使い分けとは?
◎回折レンズの撮像系や光学系適用による性能向上への設計技術
◎高画質化・小型化・低コスト化に寄与するレンズの非球面化における自由曲面の応用
◎レンズエレメント毎に適した光学材料の特性は?熱可塑・熱硬化樹脂とガラス材料から探る!
◎非球面レンズ加工に必要な加工要素技術を徹底解説!ガラスモールド加工も網羅!
◎マイクロレンズ作製における注目技術!インクジェットプリントによる製造技術
◎各光学系における正確な評価・解析・測定技術による高精度製品への適応
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・
<まえがきより>
本書の対象である光学レンズの主たる学問領域は、言うまでもなく光学であるが、その実現には製品仕様に適した光学設計、レンズ材料、製造技術、測定評価など広範な技術が不可欠な総合技術である。
『技術は進んでいるが、事業では・・・』と冷やかされない優れた応用商品を開発・製造するには、上記した技術分野はもとより、その境界領域を含め広範な分野の、しかもアカデミックな理論から工学技術・設計ノウハウ・加工技能に至る広範な知見を基に新たな光学レンズ技術を創造することが不可避である。
本書誕生の背景には、「失われた20年」と言われる我が国の現状がある。例えば、デジタル化・コンピュータ化・ソリッドステート化の進歩進展に伴い、製品自体のみならず、設計ソフト・生産技術・測定評価設備など全てでその見方に大きな変革が余儀なくされている。即ち、普通の製品なら特に原理・理論を知らなくても設計ツール、生産設備を購入すれば、それなりのものは誰でも作れるようになってきている。右肩上がりの成長期やバブルの状況では、技術的であれ経営的であれ少々難があっても問題が表立たないが、一旦伸びが鈍化、ましてやマイナス成長になると種々のボロが出て来る。我が国がそのような状況にあるにもかかわらず、旧態依然とした発想に固執していたのでは終わりの見えない縮小均衡から脱し得ないという危機感である。…
…百科事典でないので本書で全てを網羅することは不可能である。頁数の制限により公知の球面加工や光学ガラスについては一部除外せざるを得なくなったことは、ご容赦戴きたい。本書が踏み台となって、必要に応じより高度な知見修得していただき、ガラパゴス化することなく新規な発想の技術開発に結びつくことを期待する。その結果として、終わりの見えない縮小均衡から脱し、持続的技術優位性を確保する技術並びに産業の発展に寄与することができれば望外の喜びである。本書が有効活用されることを心から祈念する。
最後に、本書刊行の意義をご理解戴き、快く執筆を引き受けて下さった方々に謝意を表します。
所長 村中昌幸
目次
第1章 レンズにおける光学現象
第1節 幾何光学
1. レンズのパラメータ
1.1 光学系における距離の表現法
1.2 光軸と主光線
1.3 焦点距離
1.4 主要点
1.5 像倍率
1.5.1 横倍率
1.5.2 角倍率
1.5.3 縦倍率
1.5.4 像倍率の間の関係
1.6 絞りと瞳
1.7 レンズの明るさ
1.8 画角
1.9 焦点深度と物体深度
1.9.1 焦点深度
1.9.2 物体深度
2. 球面による結像
2.1 フェルマの原理
2.2 ガウス光学
2.3 球面による結像
2.3.1 球面による屈折
2.3.2 球面による反射
2.4 合成結像系
2.4.1 焦点距離
2.4.2 像倍率
2.5 レンズによる結像
2.5.1 球面レンズによる屈折
2.5.2 焦点距離
2.5.3 光線の振れ角
2.5.4 薄レンズ近似
2.5.5 レンズのベンディング
2.5.6 レンズの組合せ
3. 収差
3.1 分散と色収差
3.1.1 波長分散
3.1.2 平均分散とアッベ数
3.1.3 分散式
3.1.4 色収差
3.1.5 色消しレンズ(アクロマートレンズ)
3.1.6 アポクロマートレンズ
3.2 単色収差
3.2.1 収差の表し方
3.2.2 波面収差
3.2.3 波面収差と光線収差の関係
3.2.4 ザイデルの5収差
第2節 波動光学
1. 光波の振幅と強度
1.1 振幅の複素数表示
1.2 光の強度
1.3 平面波
1.4 球面波
2. 干渉
2.1 二つの波の干渉
2.1.1 定在波
2.1.2 平面波と平面波の干渉
2.1.3 平面波と球面波の干渉
2.1.4 球面波と球面波の干渉
2.2 反射防止膜
2.3 干渉計
2.3.1 マイケルソン干渉計
2.3.2 フィゾー干渉計
3. 回折
3.1 ホイヘンスの原理
3.2 回折積分
3.3 フレネル回折
3.4 フラウンホーファ回折
3.5 空間的なフーリエ変換
3.6 レンズによる波面の変換
3.6.1 レンズの位相変換作用
3.6.2 レンズを透過する光の複素振幅
3.7 フラウンホーファ回折の例
3.7.1 点光源(ピンホール)の回折
3.7.2 平面波の回折
3.7.3 円形開口の回折
4. 波動光学的な結像
4.1 解像限界
4.2 光学伝達関数と結像
4.2.1 瞳関数
4.2.2 点像分布関数
4.3 伝達関数とインパルス応答
4.3.1 光学伝達関数
5. 偏光
5.1 直線偏光と円偏光
5.2 P偏光とS偏光
5.3 透過率と反射率
5.3.1 振幅透過率と振幅反射率
5.3.2 ブリュースタ角
5.3.3 反射光の位相変化
5.3.4 透過率と反射率
第2章 光学設計技術およびシミュレーションソフト
第1節 光線追跡法によるレンズ設計
1. 光線追跡法とシミュレーションソフトウェア
1.1 光線追跡法の種類
1.2 近軸光線追跡法と近軸量・収差係数
1.3 実光線(skew ray)の追跡計算
1.4 光線追跡法に基づいた波動光学的な計算
1.5 通常の屈折レンズ以外のレンズ
1.5.1 GRINレンズ
1.5.2 フレネルレンズ
1.5.3 回折レンズの取り扱い
2. レンズの設計およびシミュレーションソフトによる最適化(自動設計)
2.1 最適化の流れ
2.2 設計変数の設定
2.3 制約条件
2.4 評価関数
2.5 効果的な使用法
2.5.1 自動設計における問題点
2.5.2 その他の注意点
3. 光線追跡法をベースとした手法の制限(限界)
第2節 波動光学・電磁光学領域における現象とその適用範囲
1. 電磁光学領域の特徴
1.1 電磁光学と幾何光学の関係性
1.2 波動光学ツールの特徴と適用範囲
1.3 コヒーレント光とインコヒーレント光
1.4 電磁光学ベースの様々な解法
1.5 波長ドメインの解析ツール
1.6 時間ドメインの解析ツール
1.7 電磁光学のツールのマスター方程式
2. FDTD法と解析事例
2.1 FDTD法
2.2 FDTD法のツールの適用波長域について
2.3 空間グリッドと波長
2.4 不等分メッシュの注意点
2.5 境界条件
2.6 電気双極子光源
2.7 波長分散媒質,非線形材料での光の伝播
2.8 波長間干渉
2.9 バイナリ―グレーティングデバイス(回折格子)の解析事例
2.10 スーパーレンズ・スーパープリズム
第3章 各種光学レンズの設計手法
第1節 撮像用回折レンズの設計とナノコンポジット白色回折レンズの開発
1. 回折格子の効果
2. 回折レンズの設計方法
2.1 位相関数法による回折レンズの設計
2.1.1 設計方法
2.1.2 設計例
2.2 実形状への変換
2.2.1 回折段差高さの設計
2.2.2 位相関数から実形状への変換
2.3 回折格子の回折効率
3. 白色回折レンズの原理
4. 白色回折レンズの試作結果
第2節 自由曲面応用走査レンズの設計
1. レーザプリンタのプロセス概要
1.1 帯電
1.2 露光
1.3 現像
1.4 転写
1.5 クリーニング
1.6 除電
1.7 定着
2. レーザプリンタ光学系の基本構成
2.1 光源
2.2 カップリングレンズ
2.3 光偏向器
2.4 線像形成レンズ
2.5 走査レンズ
3. レーザプリンタ光学系の基本仕様
3.1 倍率誤差
3.2 走査ピッチむら
3.3 走査線曲がり
3.4 副走査ビームピッチ
3.5 ビームスポット径
4. 走査レンズ面形状の変遷と設計例
5. その他の設計例
5.1 斜入射光学系における自由曲面の応用
5.2 レーザプリンタ光学系への回折面採用
6. 走査レンズの加工
第3節 光ピックアップ対物レンズの光学設計と評価
1. 対物レンズの特性
1.1 使用波長(λ)と温度変化
1.2 開口数(NA)の決定
1.3 対物レンズの波面収差評価
1.3.1 ゼルニケ級数展開
1.3.2 波面収差と光線収差の関係
2. 光学設計事例
2.1 有限仕様型CD用対物レンズ
2.1.1 光学仕様
2.1.2 特許対策
2.2 CD/DVD互換対物レンズ
2.2.1 光学仕様
2.2.2 形状設計手順
3. 3波長互換対物レンズ
3.1 HD DVD/DVD/CD互換対物レンズ
3.1.1 光学仕様
3.1.2 回折光学素子を使った設計
3.2 BD/DVD/CD互換対物レンズ
3.2.1 光学仕様
3.2.2 回折光学素子を使った設計
4. 温度変化時のシミュレーション評価
4.1 単レンズ温度ドリフト計算
4.2 温度変化時のレンズパラメータの変更
5. 非球面形状測定評価
5.1 形状収縮からFigureとAccuracyの算出
5.2 生産時の非球面形状評価
第4節 眼鏡レンズの設計及び評価方法
1. 眼鏡レンズの収差
1.1 眼鏡レンズの光学系
1.2 眼球回旋後の姿勢を定めるリスティング法則
1.3 一般条件下の非点収差追跡
2 単焦点レンズの設計
2.1 球面レンズ
2.2 非球面レンズ
3 累進眼鏡レンズの設計
3.1 累進レンズの原理
3.2 累進レンズの設計
3.3 累進レンズの種類
4 累進レンズの見え方のシミュレーション
4.1 回旋網膜像の原理
4.2 眼鏡によるユガミ
4.3 眼鏡によるボヤケ
4.4 回旋網膜像の例
5 累進レンズの評価方法
5.1 明瞭指数
5.2 眼鏡倍率楕円と変形指数
5.3 スキュー変形指数
5.4 ユレ指数
6 まとめ及び累進レンズに関する最近の話題
第5節 自由曲面レンズ・ミラーによる超短投写液晶プロジェクタの光学設計
1. 液晶プロジェクタの構成
2. 照明光学系の光学技術
2.1 ダブルリフレクタ
2.2 インテグレータ技術
2.2.1 明るさ一様化の目的
2.2.2 マルチレンズ方式とロッドレンズ方式
2.3 偏光変換技術
2.3.1 偏光変換とは
2.3.2 偏光変換アレイ方式と偏光変換プリズム方式
2.4 高コントラスト化照明光学系
2.4.1 位相補償技術による高コントラスト化
2.4.2 メカ絞りによる高コントラスト化
3. 投写光学系の広角化技術
4. 再結像方式投写レンズ
5. 斜投写方投写光学系
5.1 斜投写方式
5.2 自由曲面光学素子
5.3 超短投写光学系
5.3.1 光学設計技術
5.3.2 超短投写距離プロジェクタ
第4章 光学レンズ材料の特性及び課題と応用
第1節 光学ガラス(レンズ素子)の基礎と応用
1. ガラスの基礎
1.1 ガラスの定義
1.2 ガラスの結晶化
2. 光学ガラスの基礎
2.1 透明性
2.2 屈折率
2.3 アッベ数
2.4 モールドレンズの基礎
第2節 次世代光学ガラス材料
1. 低分散ガラス
2. 耐ブラウニングガラス
3. 波長変換ガラス
4. 光ファイバ
5. 光ファイバレーザ
6. 赤外透過光ファイバ
6.1アルカリハライド系ガラス
6.2 カルコゲナイドガラス
6.3 その他赤外域ガラス
7. 屈折率分布レンズ
8. 光学ガラスの将来動向について
8.1 一般光学ガラス材料
8.2 光ファイバ材料
8.3 レーザガラス
8.4 光学系の波長領域拡大
8.5 環境対策など
第3節 熱可塑性プラスチック
1. プラスチックレンズの状況
2. レンズ用樹脂に要求される特性
2.1 要求光学特性
2.1.1 屈折率
2.1.2 分数・アッベ数
2.1.3 透過率・吸収・ヘーズ
2.2 光学特性以外の物性
2.2.1 物理的性質
2.2.2 機械的性質
2.2.3 熱的性質
2.2.4 電気的性質
2.2.5 化学的性質
2.3 耐久性・経時変化
2.4 加工性
3. 主要プラスチックレンズ材料
3.1 レンズ用熱可塑性樹脂の状況
3.2 メタクリル樹脂
3.3 シクロポリオレフィン樹脂
3.4 ポリカーボネート
3.5 フルオレンポリエステル樹脂
4. その他の熱可塑性プラスチック
5. 今後の展開
5.1 リフロー耐熱
5.2 n,νの範囲拡大
5.3 コスト低減その他
第4節 熱硬化性光学樹脂
1. レンズ用熱硬化性樹脂の特性,特徴
1.1 成形素材の特性
1.1.1 硬化方法
1.1.2 硬化条件
1.1.3 粘度と硬化収縮率
1.1.4 保存性
1.1.5 ポストキュア要否とその条件(温度×時間,雰囲気)
1.1.6 安全性・衛生性
1.2 重合硬化物の特性
1.2.1 屈折率
1.2.2 熱膨張係数
1.2.3 高温時の弾性率
2. 光学機器,エレクトロニクス機器レンズ用熱硬化樹脂
2.1 汎用熱硬化性樹脂
2.1.1 エポキシ樹脂
2.1.2 シリコーン樹脂(ケイ素樹脂)
2.1.3 LED(一般)の封止
2.1.4 高輝度白色LED封止レンズ
2.2 リフロー用耐熱樹脂
2.3 2Pレンズ用UV硬化樹脂
3. 眼鏡レンズ用注型材料
4. コンタクトレンズ用酸素透過性樹脂材料
5. 今後の展開
5.1 リフロー耐熱
5.2 n,νの範囲拡大
5.3 より使いやすい材料
第5章 光学レンズ製造技術
第1節 非球面加工
1. 超精密非球面化工機
1.1 駆動系
1.2 空気静圧主軸
1.3 多軸同期制御
1.4 周速制御
2. 応用事例・レンズアレイ加工
2.1 超精密加工機とレンズアレイ加工に必要な要素技術
2.2 高い位置決め性能と高速応答性
2.3 工具主軸の回転精度
2.4 加工実例
第2節 ガラスレンズのプレスモールド技術
1. ガラスモールド成形の歴史と本質
1.1 ガラスモールド成形法の歴史
1.2 ガラスモールド成形法の本質
2. ガラスモールド成形の要素技術
2.1 プリフォーム(光学ガラス)
2.2 金型(素材と加工)
2.3 コーティング(DLCを中心に)
3. 成形技術とシミュレーション
3.1 「ひけ」を抑制するための対策
3.2 成形シミュレーションの必要性
4. ガラスモールド成形の今後
第3節 プラスチックレンズ成形
1. プラスチックレンズ成形の現状と課題
2. 熱可塑性樹脂に適用されるレンズの成形法
2.1 射出成形
2.2 圧縮成形・熱プレス
2.3 押出成形
2.4 カレンダ・ロール転写加工
2.5 機械加工
3. 熱硬化性樹脂に適用されるレンズの成形
3.1 注型(キャスト)
3.1.1 眼鏡レンズの成形
3.1.2 LEDの封止・ポッティング
3.1.3 コンタクトレンズのスピンキャスト・スタティックキャスト
3.2 LIM成形
3.3 熱硬化性樹脂の射出成形・圧縮成形・トランスファ成形
3.4 2P法
3.5 押出法による屈折率分布(GRIN)レンズ製造
3.6 切削法・レースカッティング法
3.7 ウェハレベル(WLO)レンズ製造
4. 熱可塑プラスチックレンズの精密射出成形
4.1 プラスチックレンズの特異性
4.2 射出成形の技術
4.2.1 射出成形プロセスと成形システム
4.2.2 高精度成形の体系
4.2.3 成形欠陥の防止
4.2.4 高生産性成形技術
5. 型を使わないレンズ成形と成形法の今後の開発動向
5.1 型を使わないレンズ成形
5.2 プラスチックレンズ成形技術の今後の展開
第4節 インクジェット法によるマイクロレンズ形成
1. インクジェット法について
1.1 ピエゾ式インクジェットヘッドの吐出原理
1.2 ピエゾ式インクジェットによるマイクロレンズ作製例
1.3 静電式インクジェットの原理
1.4 静電式インクジェットによるマイクロレンズ作製例
1.5 各方式の特徴
2. インクジェット方式によるマイクロレンズ生成過程
2.1 ピエゾ方式による着滴直後からの接触角経過時間変化
3. 基材の濡れ性の影響
3.1 基材状態の違いによる液滴形状の違い
4. 実験に使用した装置
第6章 光学レンズの仕様及び評価法
第1節 光学エレメントの仕様と評価法
1. 単レンズの仕様と評価
1.1 偏芯測定
1.1.1 偏芯の定義と基準軸
1.1.2 偏芯の測定とその原理
1.1.3 非球面レンズ特有の偏芯収差
1.1.4 非球面軸の定義と基準軸
1.1.5 非球面レンズの偏芯測定方法
1.2 曲率半径,中心厚測定
1.2.1 球面の曲率半径測定
1.2.2 中心厚の測定
1.2.3 低コヒーレンス干渉計を使ったレンズ中心厚測定
1.3 屈折率の測定
1.3.1 単レンズの近軸公式を使った屈折率測定
1.3.2 屈折率の測定精度
1.4 形状測定
1.4.1 球面用干渉計
1.4.2 CGHを使った非球面用干渉計
1.4.3 三次元ディフラクトメトリーによる非球面形状測定
2. 各種プリズムの仕様と評価
2.1 頂角測定
2.1.1 計測原理
2.1.2 独自のキャリブレーション技術
2.1.3 頂角測定結果と応用測定装置
2.2 チルト,ピラミダルエラーの測定
2.3 透過偏角
第2節 複合レンズの仕様と評価法
1. 複合レンズの幾何的評価
1.1 面間偏芯測定と光軸解析
1.2 中心厚・面間測定
1.2.1 低コヒーレンス干渉
1.2.2 Geometric Distance の計算
1.2.3 測定結果
1.3 High End 複合レンズの光軸調芯
1.3.1 OptiCentric 3D Max の紹介
1.3.2 レンズ調芯
1.3.3 セル調芯と間隔補正
1.3.4 組立後完成結果
2. 複合レンズの光学性能評価
2.1 EFL測定
2.1.1 その他の焦点距離の測定
2.2 MTF測定
2.2.1 なぜMTF測定が必要か?
2.2.2 MTF測定原理と空間周波数について
2.2.3 光学系の仕様に応じたMTF測定
2.3 非点収差,ディストーション,像面湾曲,色収差,主光線角度などの測定
2.3.1 非点収差
2.3.2 光学ディストーション
2.3.3 Field解析DOFと像面湾曲
2.3.4 軸上色収差と倍率色収差の測定
2.3.5 周辺光量比と像側主光線角度の測定
2.3.6 逆投影型MTF測定の特徴
2.3.7 MTF測定機の紹介
2.4 透過波面収差
2.4.1 シャックハルトマンセンサー
2.4.2 測定事例① 高倍率顕微鏡対物レンズ
2.4.3 測定事例② 非球面メニスカスレンズの透過波面収差測定
2.4.4 測定事例③ 眼内レンズの測定
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