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リグニンの基礎知識と精密構造制御および新機能探索【LIVE配信】

~リグニンを中心とした木質バイオマスの利用~

受講可能な形式:【Live配信】のみ
このセミナーの受付は終了致しました。
日時 2023年10月5日(木)  13:00~16:30
会場 オンライン配信セミナー  
会場地図
講師 県立広島大学 生物資源科学部 生命環境科学科 准教授 博士(学術) 青栁 充 氏

《専門》
 資源環境化学 高分子化学 物理化学

《略歴》
 1996年3月 京都大学工学部石油化学科卒業
 1998年3月 京都大学大学院工学研究科物質エネルギー化学専攻修了
 1998年4月 コクヨ(株)入社
 2002年4月 科学技術振興機構研究員(三重大学舩岡正光プロジェクト)(出向)
 2006年6月 三重大学大学院生物資源学研究科学位取得
 2007年4月 米ニューヨーク州立大学(SUNY-ESF)ESPRI博士研究員
 2008年4月 三重大学大学院生物資源科学専攻特任准教授
 2014年4月 県立広島大学生物資源科学部准教授
  現在に至る

《活動等》
 高分子学会,日本化学会,日本木材学会,日本MRS,繊維学会,米国化学会

《受賞等》
 2019年 合成樹脂工業協会 学術賞 ほか
受講料(税込)
各種割引特典
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定価:本体45,000円+税4,500円
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主催(株)R&D支援センター
配布資料セミナー資料は開催前日までにお送りいたします。
無断転載、二次利用や講義の録音、録画などの行為を固く禁じます。
オンライン配信・本セミナーは「Zoom」を使ったWEB配信セミナーとなります。

【Zoomを使ったWEB配信セミナー受講の手順】
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2)セミナー前日までに必ず動作確認をお願いします。Zoom WEBセミナーのはじめかたについてはこちらをご覧ください。
3)開催日直前にWEBセミナーへの招待メールをお送りいたします。
  当日のセミナー開始10分前までに招待メールに記載されている視聴用URLよりWEB配信セミナーにご参加ください。
得られる知識・植物資源(リグノセルロース)と構成各成分の基礎知識
・リグニンの難しさの理解,注目すべき化学構造,性質の把握の方法
・リグニンを扱う際の注意事項
・リグニンの化学構造の把握の仕方,考え方
・植物バイオマスの基盤炭素資源としての考え方
対象・リグニンを含む植物資源の高分子化学利用を研究・開発している方
・リグニンの精密分子設計と化学合成に可能性を感じる方
・リグニンの化学活用,構造把握に困難を感じている方
・林業・木材産業との接点としてリグニン活用を考えている方

セミナー趣旨

 本講演では精密な分子設計に基づいたリグニンならびに植物細胞壁の化学的利用を扱います。リグニンは植物細胞壁中に普遍的に存在する生分解性の三次元フェノール系エーテル高分子です。リグニンは生命体としての植物を守るための高度な環境応答機能をそなえているため単離されたリグニン試料の構造や物性はプロセスに依存します。一般に複雑な反応環境に応答した「後」の状態を把握するためには,応答「前」の状態を知る必要があります。リグニン高分子の理解には植物細胞壁組成の形成過程を生物の視点から眺め,合成高分子と同様にモノマーと重合反応から考えることが重要です。また森林などの資源産出の現場で炭素循環を含む基盤生物としての役割を考えることによって,リグニンの化学構造や環境応答性の必然性が見えてきます。
 次代の持続的な基盤炭素資源である植物バイオマス構成高分子成分に対する精密分離リファイニングと鋭敏な反応性を活かした精密構造制御,オンデマンド機能化,それらの応用可能性について解説します。

セミナー講演内容

受講にはWindowsPCを推奨しております。
タブレットやスマートフォンでも受講可能ですが、機能が制限される場合があります。

1.植物細胞壁の中の天然リグニンから考える
 1.1.リグニンが形成される植物細胞壁
 1.2.二官能性モノマーからの天然リグニン高分子の形成 
 1.3.解放可能な三次元構造の形成
 1.4.外部環境変化に応答する活性構造の反応
 1.5.単離過程における外環境変化への活性構造の応答
 1.6.活性構造に基づくリグニン誘導体のオンデマンド合成の可能性
 1.7.化学利用のための原料の確保と加工

2.生態系を支える持続的な基盤炭素資源
 2.1.循環炭素資源の生産と生態系サービスの維持
 2.2.資源の持続生産に必要な林業・木材工業
 2.3.伐採してから化学原料となるまで
 2.4.植物資源の3つの評価軸「時間・エネルギー・機能」
 2.5.ダイナミックな炭素資源循環と機能の逐次発現

3.リグノセルロースの精密分離リファイニング
 3.1.不均一系でのリグニンの構造制御と活性構造安定化
 3.2.常温・常圧下の高収率なリグニン/炭水化物精密分離システム
 3.3.直鎖型熱可塑性リグニン試料:リグノフェノールとリグノアニソール
 3.4.リグニン誘導体のオンデマンド精密設計と化学修飾
 3.5.直鎖型リグニン主鎖の選択的解放とカスケードリサイクル
 3.6.炭水化物の加水分解制御
 3.7 精密分離された各成分の応用の可能性

4.まとめと質疑応答