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機械学習原子間ポテンシャルの基礎と
構築法・応用例・課題と展望

~理論的背景から、実装、応用、最新技術までを体系的に学べます。~

受講可能な形式:【Live配信(アーカイブ配信付)】のみ

高い精度と低い計算コストの両方をそなえ、物性研究に革新をもたらすと注目されている機械学習原子間ポテンシャル。
その理論的背景・利点・種類といった基礎から、学習データの生成やコスト関数の設計といった構築方法、具体的な応用事例、最新技術、現状の課題と今後の展望などについて解説します。実践するための知識や、今後の研究・開発に役立つ視座を得ることができます。
日時 2025年10月28日(火)  13:00~16:30
受講料(税込)
各種割引特典
49,500円 ( E-Mail案内登録価格 46,970円 ) S&T会員登録とE-Mail案内登録特典について
定価:本体45,000円+税4,500円
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   ※1名様でオンライン配信セミナーを受講する場合、上記特別価格になります。
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配布資料PDFテキスト(印刷可・編集不可)
 ※開催2日前を目安に、弊社HPのマイページよりダウンロード可となります。
オンライン配信ZoomによるLive配信 ►受講方法・接続確認申込み前に必ずご確認ください
■アーカイブ配信について
 視聴期間:終了翌営業日から7日間[10/29~11/4中]を予定
 ※動画は未編集のものになります。
 ※視聴ページは、開催翌営業日の午前中には、マイページにリンクを設定します。
備考※講義中の録音・撮影はご遠慮ください。
※開催日の概ね1週間前を目安に、最少催行人数に達していない場合、セミナーを中止することがございます。
得られる知識本セミナーでは、機械学習原子間ポテンシャル(MLIP)の基礎から最新技術までを体系的に学べます。MLIPの理論的背景、応用例、構築手法、さらにグラフニューラルネットワーク型の進展や今後の課題までを幅広く扱い、実践的な知識と今後の研究・開発に役立つ視座を得ることができます。
対象本セミナーは、原子論的シミュレーションに携わる研究者・技術者を主な対象としています。特に、機械学習原子間ポテンシャル(MLIP)に関心を持ち、理論から実装・応用まで幅広く理解したい方に適しています。分子動力学法や第一原理計算の基礎知識があると、より深く内容を理解いただけます。

セミナー講師

熊本大学 大学院先端科学研究部 基礎科学部門 物理科学分野 准教授 博士(理学) 島村 孝平 氏
【専門】計算物性物理学・機械学習
2015年、熊本大学大学院自然科学研究科博士後期課程修了。博士(理学)。
神戸大学大学院システム情報学研究科 計算生物学研究室の助教を経て、2020年より熊本大学大学院先端科学研究部 基礎科学部門 物理科学分野の助教。2025年より同研究部 准教授。
第一原理分子動力学法及び機械学習原子間ポテンシャルによる分子動力学法を用いた原子レベルのミクロな視点からの様々な現象解明を行って参りました。これらの計算機シミュレーション技術を駆使し、これまでに液体・ガラスの静的構造、燃料電池・太陽電池の機構解明、グラフェン生成過程等の物性解析から、果ては生命の起源に関連した隕石衝突過程を扱うなど、研究対象は多岐にわたります。
【ホームページ】https://sites.google.com/view/website-kohei-shimamura

セミナー趣旨

 物性科学や生物学をはじめとする多くの分野において、分子動力学法や第一原理計算といった原子論的シミュレーションの重要性が高まっています。一方で、分子動力学法においては、各原子に作用する力を算出する「原子間ポテンシャル」の精度が長らく課題とされてきました。近年は機械学習技術の急速な進展により、高精度な「機械学習原子間ポテンシャル(MLIP)」が数多く提案され、実際に活用されるようになってきています。
 本セミナーでは、MLIP技術の全体像を概観するとともに、各種手法の理論的な違いや具体的な応用事例をご紹介いたします。さらに、現在のMLIPの開発が直面する課題と、それに対する解決の展望についても議論いたします。

セミナー講演内容

1.MLIPの概要
 1.1 第一原理計算と学習データ
 1.2 MLIPの利点
 1.3 MLIPが拓く応用領域
 
3.MLIPの構築法
 3.1 機械学習器の選択とデザイン
  3.1.1 MLIPの種類と共通点
  3.1.2 構造記述子とAtomic Cluster Expansion理論
  3.1.3 多元素系への対応方法
  3.1.4 グラフニューラルネットワーク型MLIP
  3.1.5 ポテンシャル平均法
 3.2 学習データ生成法
  3.2.1 基本的な生成法
  3.2.2 Active Learning
  3.2.3 大規模系に対するデータ作成法
  3.2.4 大規模公開データの利用
  3.2.5 Foundation Modelの出現
 3.3 コスト関数の設計
  3.3.1 基本的構成と係数調整
  3.3.2 正則化法による制約
 
4.課題と展望
 4.1 ブラックボックス化の現状と解釈性向上の試み
 4.2 更なる計算コスト削減の試み
 4.3 顕わなクーロン相互作用・磁場等の相互作用の組み込み
 4.4 電子状態計算の組み込み

 □ 質疑応答 □