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スラリーを上手に取り扱うための
総合知識

~気まぐれに振る舞うスラリーと上手に付き合っていくために~

■スラリー中の粒子分散状態の基礎知識■
■分散状態に影響を及ぼす様々な要因、適切な分散剤の選定■
■種々のスラリー評価法に関する知識とデータの解釈■
■スラリーを取り扱う上でのトラブル例や解決指針■

受講可能な形式:【Live配信】または【アーカイブ配信】のみ

複雑怪奇、ブラックボックスと言われるスラリーの性質・振る舞いを
 その場しのぎではなく、本質から理解して、実務を行うために
測定できそうな特性を測定するだけで、結局プロセスごとにいつも試行錯誤を繰り返してませんか
調製法を確立しても、その時々で全く異なる特性を持つスラリーになってませんか
粒子の分散制御・分散状態評価の手法、分散安定性に影響を及ぼす様々な要因
実例を用いた様々なスラリーの特性評価、適切な分散剤の選定、最新動向も解説
このセミナーの受付は終了致しました。
日時 【Live配信】 2023年7月31日(月)  10:30~16:30
【アーカイブ配信】 2023年8月8日(火)  から配信開始(視聴期間:8/8~8/24)
会場 【Live配信】 オンライン配信セミナー  
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【アーカイブ配信】 オンライン配信セミナー  
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受講料(税込)
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配布資料PDFデータ(印刷可・編集不可)
※開催2日前を目安に、S&T会員のマイページよりダウンロード可となります。
※アーカイブ配信受講の場合は配信開始日からダウンロード可となります。
オンライン配信Live配信(Zoom) ►受講方法・接続確認(申込み前に必ずご確認ください)
アーカイブ配信 ►受講方法・視聴環境確認(申込み前に必ずご確認ください)
備考※講義中の録音・撮影はご遠慮ください。
※開催日の概ね1週間前を目安に、最少催行人数に達していない場合、セミナーを中止することがございます。
得られる知識・スラリー中の粒子分散状態に関する基礎的な知識
・種々のスラリー評価法に関する知識とデータの解釈
・スラリーを取り扱う上でのトラブル例や解決指針など
対象スラリーを取り扱っている技術者・研究者、スラリーの取り扱いで現在トラブルを抱えている方、
その他ものづくりをはじめとするプロセスで固液分散系を取り扱う技術者・研究者
キーワード:スラリー調製、ナノ粒子、微粒子分散系、分散安定性、分散凝集状態評価、分散状態制御、評価結果・データの解析、分散剤選定、応用例やトラブル対策例の紹介

セミナー講師

兵庫県立大学 大学院 工学研究科 化学工学専攻 准教授 博士(工学) 佐藤根 大士 氏
【講師紹介】

セミナー趣旨

 固液分散系スラリーを取り扱うプロセスは、リチウムイオン電池電極製造、各種材料プロセス、製薬、食品、湿式粒子合成、水処理といった非常に幅広い分野に存在します。これらのプロセスで製造される最終製品の品質は、プロセスのスタート地点であるスラリー特性と密接な関係にあることは経験的に広く知られています。しかし、たまたま近くにある装置などで測定できそうな特性を測定するだけでは、製品特性とスラリー特性とのつながりを把握できずに問題が解決しないことも多々あり、結局はプロセスごとに試行錯誤を繰り返すことがほとんどです。また、せっかく調製法を確立したはずなのに、いざ現場に適用してみると日によって全く異なる特性を持つスラリーができ上がることも珍しくありません。
 そこで本セミナーでは、スラリーと上手につきあい、取り扱うための総合的な知識習得を目的として、粒子の分散制御および分散状態評価について、その手法、分散安定性に影響を及ぼす様々な要因などの基礎的な内容から、実例を用いたスラリー特性評価、分散剤の効果などの応用的な内容、最新動向について紹介します。

セミナー講演内容

1.スラリーに関する基礎知識
 1.1 スラリーとは?(スラリーの定義)
 1.2 微粒子をスラリーとして取り扱うプロセスとその理由
 1.3 なぜスラリーの取り扱いで問題が発生するのか
 1.4 分散状態変化の一例

2.粒子の特性
 2.1 粒子径,比表面積,密度
 2.2 粒子径分布,粒子の構造

3.粒子と媒液の界面の理解
 3.1 粒子と媒液の界面
  3.1.1 粒子と媒液の親和性
  3.1.2 溶媒和(水和)
  3.1.3 ぬれ性
 3.2 粒子の帯電
  3.2.1 帯電機構
  3.2.2 電気二重層
  3.2.3 ゼータ電位測定
 3.3 分散剤(界面活性剤)の吸着
  3.3.1 界面活性剤
  3.3.2 吸着機構
  3.3.3 吸着量の測定
  3.3.4 分散剤の選び方

4.粒子間に働く力と粒子の分散・凝集
 4.1 DLVO理論
  4.1.1 電気二重層ポテンシャル
  4.1.2 ファンデルワールスポテンシャル
  4.1.3 全相互作用(DLVO理論)
 4.2 吸着高分子による作用
 4.3 その他の相互作用と吸着高分子による作用とその測定法
 4.4 粒子の分散・凝集の原理
 4.5 凝集機構と凝集形態
 4.6 さまざまな分散・凝集状態の評価法とその原理

5.スラリーの流動特性と評価
 5.1 流動挙動の種類(流動曲線)
 5.2 流動性評価法
 5.3 流動性評価の実例
  5.3.1 流動特性評価結果
  5.3.2 使用機器による評価結果の違い
  5.3.3 使用機器による測定結果の違い

6.スラリー中の粒子の沈降挙動と充填特性評価
 6.1 粒子の沈降堆積挙動
 6.2 堆積層の流動性評価
  6.2.1 堆積層の流動性と固化
  6.2.2 堆積層の固化防止
 6.3 重力、遠心沈降による評価
  6.3.1 重力、遠心沈降試験の測定原理
  6.3.2 試験結果の実例
 6.4 沈降静水圧法による評価
  6.4.1 沈降静水圧法の原理
  6.4.2 測定結果の実例とスラリー特性の予測
  6.4.3 沈降静水圧法を利用した高濃度スラリーの粒子径分布直接測定
 6.5 粒子径分布測定による評価
  6.5.1 粒子径分布測定による評価とその問題

7.浸透圧測定法によるナノ粒子スラリーの評価
 7.1 ナノ粒子スラリーの特徴
 7.2 浸透圧測定法の原理
 7.3 測定結果の実例
 7.4 従来法との比較と測定結果から予測される成形体の微構造

8.スラリー調製
 8.1 スラリー化および均質化,最適化
 8.2 さまざまなスラリー調製技術
 8.3 分散剤添加スラリー中の溶存イオンの影響
 8.4 スラリー特性の経時変化
  8.4.1 スラリー中の分散剤の状態
  8.4.2 分散剤の吸着形態の評価法
  8.4.3 分散剤の吸着形態が分散安定性に及ぼす影響
 8.5 可逆的に分散凝集状態を制御する手法
  8.5.1 圧力による可逆的分散状態制御
  8.5.2 イオン架橋を利用した可逆的分散状態制御

9.スラリーの分散状態および充填特性評価の実例
 9.1 水系セラミックススラリーの評価例
 9.2 非水系多成分系スラリーの評価(リチウムイオン二次電池電極材料を例として)
 9.3 過去に受けた相談とその解決例
  9.3.1 加速試験による経時変化発生の予測
  9.3.2 スラリーの分散状態の変化を防止するには
  9.3.3 トラブルの原因とその対策

10.まとめ

□質疑応答□