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ナノカーボン材料(カーボンナノチューブ・グラフェン)の
分散技術・凝集制御における
物理化学の基礎と分散状態の観察・評価

~ナノカーボン材料の分散・凝集制御のための物理化学の基礎~
~基本的な分散操作、分散剤との相関、ほぐし方、形状・欠陥・不純物の影響~
~「再現性」のある分散技術と「適正な」分散評価に向けて~

材料・デバイス開発、新規用途開発等においてナノカーボン分散系材料を扱う方は是非

グラフェン、CNTの適切なほぐし方、市販ナノカーボンの分散方法、分散剤との相関、、、、

液中に漂う個々のグラフェン片の形状、大きさ、厚さ(層数)などの直接観察方法

万全策は無い分散技術とその安定化において「再現できる」「実用できる」を目指したアプローチ
日時 2019年7月8日(月)  10:30~16:30
会場 東京・千代田区駿河台 連合会館  5F 502会議室
会場地図
受講料(税込)
各種割引特典
48,600円 ( S&T会員受講料 46,170円 ) S&T会員登録について
定価:本体45,000円+税3,600円
会員:本体42,750円+税3,420円
S&T会員なら、2名同時申込みで1名分無料 1名分無料適用条件
2名で48,600円 (2名ともS&T会員登録必須​/1名あたり定価半額24,300円) 
備考資料・昼食付
※講義中の録音・撮影はご遠慮ください。
※講義中のパソコン使用はキーボードの打音などでご遠慮いただく場合がございます。

セミナー講師

山形大学 大学院有機材料システム研究科 有機材料システム専攻 教授 理学博士 佐野 正人 氏

セミナー趣旨

 カーボンナノチューブやグラフェンなどのナノカーボン材料を液体中に分散させるには、凝集体をほぐし、個々に遊離したナノカーボンを再凝集させないように液体中で安定化させる必要がある。もし、どのくらいの力でナノカーボンが凝集しているかが見積もられれば、それ以上の力を与える事でほぐすことが可能となる。しかしながら、あまり大きな力を加えるとナノカーボン自体が損傷されるので、その影響も見積もらなくてはならない。安定化においても万全策はないので、これまで培われてきた手法の長所・短所を見極めて、目的に合った最適手法を選択する必要がある。
 また、ナノカーボンが分散液体中でどのような状態にあるのかを評価することも重要である。最近、我々は、液中に浮遊しているグラフェンを直接観察することのできる顕微鏡の開発に成功した。この最先端技術を適応することで、液中に漂う個々のグラフェン片の形状、大きさ、厚さ(層数)などが直接観察でき、さらに、超音波による断片化の様子をリアルタイムで追跡し、酸化度の程度まで評価することができる。
 ここでは、ナノカーボン材料の分散に関する物理化学の基礎をまとめて解説する。基礎を理解することで、個々のナノカーボンに対する分散法の適正性や限界が予測でき、問題解法に向けた論理的思考の基ができる。内容は、大学の物理化学入門レベルを学習した人を対象に、大学院レベルまで拡張していく。

セミナー講演内容

1.ナノカーボンの種類
 1.1 なぜナノカーボンがおもしろいか
 1.2 フラーレン
 1.3 単層および多層カーボンナノチューブ
 1.4 極細炭素繊維
 1.5 グラフェン

2.ナノカーボン分散の基本的操作
 2.1 凝集体をほぐす
 2.2 遊離したナノカーボンの分散安定化

3.どのくらい強く凝集しているのか?
 3.1 ファンデルワールス相互作用とは?
 3.2 ナノカーボンのファンデルワールス相互作用
  3.2.1 単層カーボンナノチューブ
  3.2.2 多層カーボンナノチューブ
  3.2.3 グラフェン
 3.3 疎水性相互作用

4.どのくらいのエネルギーでCNTは切れるのか?
 4.1 長さ依存性
 4.2 CNTの引張り強度

5.ほぐす操作はどのくらいのエネルギーを与えているのか?
 5.1 ポリマーとの混錬
 5.2 超音波照射
 5.3 超音波照射の効率化

6.グラフェンをほぐす
 6.1 超音波法
 6.2 酸化法
 6.3 インタカレーション法

7.速度論的安定化
 7.1 DLVO理論
 7.2 単層CNTのShultz-Hardy則
 7.3 高粘性媒体
 7.4 希薄化

8.エネルギー的安定化
 8.1 静電的斥力
 8.2 界面活性剤の臨界表面凝集濃度
 8.3 立体障壁
 8.4 汎用分散剤の例
 8.5 ナノカーボン特有分散剤の例

9.疎水性相互作用の最小化
 9.1 表面粗さ
 9.2 親水基の導入
 9.3 ポリエチレングリコール鎖の不思議

10.分散に向けたナノカーボンの化学反応
 10.1 再現性の確認された反応 
 10.2 マイクロ波応用

11.市販ナノカーボンの分散
 11.1 形状の影響
 11.2 欠陥の影響
 11.3 不純物の影響

12.汎用分散評価法
 12.1 各種顕微鏡
 12.2 パーコレーション閾値 
 12.3 紫外―近赤外吸収分光
 12.4 レイリー散乱とミー散乱

13.トワイライト蛍光顕微鏡
 13.1 液中分散ナノカーボンの観察原理
 13.2 顕微鏡の構成
 13.3 観察条件の最適化
 13.4 観察例

  □質疑応答□